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十勝自然保護協会 活動速報 › サホロスキー場問題 › 森林環境リアライズ、サホロスキー場調査でも事実隠蔽

2010年04月13日

森林環境リアライズ、サホロスキー場調査でも事実隠蔽

 4月12日夜、加森観光が計画しているサホロスキー場の拡張についての住民説明会が新得町の公民館で開催された。このサホロスキー場は、バブル期に西武セゾングループの西洋環境開発株式会社により運営されたが、その後経営破綻し、加森観光が経営権を引き取り今日に至っている。今回、加森観光が新たに森林を伐開しコース増設を計画している佐幌岳北斜面は、西洋環境開発が住民や自然保護団体の反対によって開発を断念した地域である。
 今回のスキーコース拡張にあたり土地管理者の林野庁北海道森林管理局は、環境調査と事前協議が必要であることを加森観光に指示した(2007年9月12日)。これを受けて、加森観光は森林環境リアライズに発注し環境調査を行った。あの美蔓ダム・美蔓地区国営かんがい排水事業でお馴染みの森林環境リアライズである。国有林内での開発行為にともなう環境調査が必要になると林野庁はなぜかここに発注するよう仕向けるのである。森林環境リアライズは林野庁の退職者が関わる、林野庁官僚と関連の深い企業なのだろう。
 きちんとまともな調査をするならば、あえて森林環境リアライズが受注しても文句をいうつもりはないのだが、美蔓地区国営かんがい排水事業の際の「平成19年度美蔓地区導水路国有林使用検討業務報告書」で判明したように、この業者にはきちんとまともな調査ができない体質があるのだ(業者のデータ操作に対する研究者と行政機関の責任を参照)。
 そこで、林野庁の指示によって行われた調査をとりまとめた「2008年 十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為に伴う森林施業のあり方調査 調査報告書」に眼を通した。
 同報告書の145ページに「ナキウサギについては、既存資料(川辺、1983)により佐幌岳南東斜面で生息痕跡が確認されているが、アセスメント調査および昨年度、本年度調査では、生息および生息痕跡の確認はなかった」と記述しているのである。
 「川辺」とは十勝自然保護協会理事の川辺百樹氏のことであるが、川辺氏は1983年にはまだナキウサギの調査に着手しておらず、ナキウサギの論文など書いていないと証言している。さらに悪質なのは、今回コースが計画されている佐幌岳北斜面でナキウサギの生息地が発見されたことを、1991年12月11日付北海道新聞が大きく報道し、道の環境審議会でもこの生息地のことが議論となっていた。その後2000年に「北海道中央部、佐幌岳とその周辺におけるエゾナキウサギの生息地」(ひがし大雪博物館研究報告第22号)として論文にもなっている。それにも関わらず今回の開発行為がナキウサギに関して問題がないように報告書を仕上げているのである。まさに不都合な真実の隠蔽である。
 2008年9月16日、加森観光の安田総支配人は新得町役場での新得町長との面談において「調査費用も300~400万円程度と安価で出来そう」と発言しているのだが、彼はいい加減な調査かもしれないと認識していたのかもしれない。もしそうなら、彼の予感は的中したといえよう。
 なにはともあれ、このようないい加減な調査をもとに自然環境に問題ありませんなどという主張は社会に通用しないことを宣告しておこう。




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Posted by 十勝自然保護協会 at 23:36│Comments(2)サホロスキー場問題
この記事へのコメント
SAHORO.COM(サホロリゾート開発問題協議会)のHP
「加森観光株式会社によるサホロリゾートの佐幌岳北斜面スキー場拡張計画を考える」
では、情報公開等によって入手した情報を公開しています。

よろしくお願いします。
Posted by SAHORO.COM(サホロリゾート開発問題協議会) at 2010年04月17日 13:08
5/10、黒塗りだらけの報告書について、道に異議申立てを行いました。

来週始めには、森林管理局からの開示文書が届く予定です。

5/17 18:00から、加森観光主催の第2回説明会が開かれます。
奮ってご参加ください。
Posted by SAHORO.COM(サホロリゾート開発問題協議会) at 2010年05月14日 01:23
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