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2011年10月18日

サホロスキー場造成で森林管理局に質問書

佐幌岳北斜面の森林を破壊してスキー場造成を計画している加森観光は、自然保護団体との話し合いを拒否し、年内にも森林伐採に着手しようとしています。このようなことから、当会が加盟する北海道自然保護合とサホロリゾート開発問題協議会、ナキウサギふぁんくらぶは、この森林を管理する北海道森林管理局長と十勝西部森林管理署東大雪支署長に対しこのスキー場造成について質問書を10月15日付で送付しました。

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サホロリゾート北斜面開発行為に関する質問書

 北海道の自然保護団体は、加森観光株式会社(以下、加森)が十勝西部森林管理署東大雪支署管内で計画している「十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為(スキー場拡張)」について、自然保護上多くの問題点があることから、加森に対して2010年6月10日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」を、同年7月29日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に関する要望書」を、そして2011年7月19日付で「サホロリゾート北斜面での特定開発行為申請への抗議および申請取り下げを求める申入れ」を送付してきました(これらの文書は貴職に配布済み)。
 しかし、加森はわたしたち自然保護NGOに対し一切の説明をすることなく、今年3月に北海道特定開発行為の申請を行ない、9月30日には新得町での説明会において、今年から工事に着手し来年12月に使用開始を予定していると表明しました。
 このように国有林の使用を計画している事業者が社会への説明責任を果たそうとしないことから、今回のスキー場開発による天然林破壊について、当該国有林の管理者である貴職に見解を質さなければならない事態となりました。ついては、下記の質問に10月31日までに回答いただきますようお願いいたします。

質問事項

1.新得町で2010年4月12日および5月17日に加森が主催した説明会において、自然保護上重大な事実が隠蔽されていたことが明らかになりました。すなわち「2008年 十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為に伴う森林施業のあり方調査 調査報告書」(以下、2008年調査報告書)において、開発予定地でナキウサギの生息が確認されていた事実を隠蔽していたのです。このため、北海道自然保護連合加盟団体である十勝自然保護協会は、2010年6月10日付で貴職に「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」をしました。貴職は加森に再調査を指導したのでしょうか。もし指導していないのであればその理由を明らかにしていただきたい。

2.このように2008年調査報告書において、ナキウサギ生息の事実を隠蔽したというは、貴職の許可が得られなくなることを避けるためになされたと考えられます。国有林の使用許可権限をもつ林野庁を欺く、このような行為に対して、しかるべき対処がなされるべきと考えます。貴職は加森にどのような対応をしたのでしょうか。
3.貴職が2008年報告書を受理し、虚偽記載を指摘しなかったということは、貴職には記述に虚偽があったことについて判断できなかったと理解されます。これは貴職の動物に関する知識不足に起因すると考えますが、貴職の見解を明らかにしていただきたい。

4.2008年報告書の虚偽を見抜けなかった貴職が2010年7月9日に受理した「あり方調査」報告書(以下、2010年報告書)の妥当性を評価することは困難と考えますが、貴職はどのように報告書の妥当性を判断したのか明らかにしていただきたい。

5.2010年報告書の妥当性を判断する上で、2008年報告書の虚偽を指摘した自然保護団体に2010年報告書の内容を加森から説明させることが有効であると考えますが、なぜそのような措置をとらなかったのでしょうか。また、今後もそのような措置をとる考えはないのでしょうか。

6.昨年7月29日付の「サホロリゾート北斜面開発行為に関する再要望書」(以下、再要望書)でも指摘しましたが、当該地域は佐幌岳一帯ではまとまった天然林や天然生林が残る貴重な場所であり、しかも、貴職が自然保護上重要な位置づけをしている「緑の回廊」の隣接地です。昨年10月にCOP10で採択された「愛知目標」の「戦略目標B.生物多様性への直接的な圧力を減少させ、持続可能な利用を促進する」の目標5では、「2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合には零に近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少する」としています。つまり、天然林などの自然生息地の消失を限りなく最小化しようというのが今日の国際的な約束事です。この愛知目標の実現がわが国の行政機関にとって重要な任務となったということに異存はないと思います。愛知目標と今回の加森のスキー場造成による天然林伐採は相容れないものと私たちは考えますが、貴職の見解を明らかにしていただきたい。

7.花コウ岩からなる佐幌岳には岩塊堆積地が形成されるため、エゾナキウサギの生息地があります。エゾナキウサギは特殊な分布をし、その生息地は北海道の中軸部の山岳地帯に限定されています。彼らの生息地は、大きく大雪山系(北見山地を含む)、日高山脈、夕張山地からなります。佐幌岳周辺は大雪山系と日高山脈のエゾナキウサギ個体群を結ぶ地点にあたり、エゾナキウサギの遺伝子交流を考えるうえで重要な位置を占めるとみなされます。したがって、佐幌岳周辺での環境改変にあたっては、エゾナキウサギ個体群の生息実態の解明が不可欠ですが、貴職は本地域のエゾナキウサギについて十分な知見が得られたと考えているのでしょうか。もしそう考えるのであれば、本種の生息実態について具体的に説明していただきたい。

8.さる9月30日に開催された加森の説明会において、新得町新内在住の住民がサホロリゾートにおけるシマフクロウの確認情報を明らかにし、加森に生息状況の把握について説明を求めましたが、加森から明確な説明はありませんでした。私たちは、本年7月19日付の再要望書において貴職に生息の実態を把握するよう要請しましたが、実態把握の調査は行ったのでしょうか。もし、実施していないのであれば、その理由を明らかにしていただきたい。


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Posted by 十勝自然保護協会 at 09:47│Comments(0)サホロスキー場問題
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