十勝自然保護協会 活動速報 › モアショロ原野螺湾足寄停車場線 › モアショロ原野螺湾足寄停車場線に関する質問への回答
2019年10月06日
モアショロ原野螺湾足寄停車場線に関する質問への回答
当会が5月30日までに回答を求めていた、「モアショロ原野螺湾足寄停車場線に関する質問」に対し、9月10日に行われたワークショップ(現地見学会)にて回答がありました。
「各火山現象と本道路の関係について具体的に説明してください」と要望したのですが、帯広建設管理部は「避難路の確保が重要」というだけで、具体的な説明はありませんでした。
地元の足寄町から『「大きな噴石」が2~3kmまで飛散、火砕流の一部が谷地形に沿い数km流下する可能性がある』との説明がありました。火砕流は螺湾川沿いにも流れる可能性があるので、モアショロ原野螺湾足寄停車場線は使えないということです。
噴石は雌阿寒岳温泉からオンネトー付近にも落下する可能性があるようです。しかし噴石が落下するなかを車で移動するのは困難です。シェルターが有効ということになるでしょう。
山体崩壊、融雪型火山泥流、溶岩流、火山灰・小さな噴石については想定していないようです。
以下、回答です。
******************************
令和元年度 モアショロ原野螺湾足寄停車場線 モアショロ原野地区の環境影響に関するワークショップ(現地見学2019/09/10)
平成30年度第 2回WS(H31. 3. 11)以降の問い合わせと回答について
問い合わせ団体:十勝自然保護協会(H31.4.4付)
【質問】
火山現象は、1.山体崩壊、2.火砕流、3.融雪型火山泥流、4.溶岩流、5.大きな噴石、6.火山灰・小さな噴石がありその対処法は、
1.2.は実然発生した揚合には避難までの時間的猶予などありません。
3.は雌阿寒岳の西側で発生した場合には、螺湾川沿いに流れ下るのでモアショロア線は避難路になりません。
4.はマグマには粘性があり流下速度は人が歩く程度であるから避難は十分可能と考えられます。
5.はシェルターが有効だと考えられます。
6.は噴火から数分から数十分後に降下します。噴石を避けるために屋内やシェルターヘの避難が有効でしょう。ただ火山灰が1センチ以上積もると道路が滑りやすくなり、視界不良も発生します。車を高速で走らせることはできません。
火山現象に対してどのように対処しようとしているのでしょうか。各火山現象と本道路の関係について具体的に説明してください。
【回答】帯広建設管理部
どの様な火山現象においても、安全で確実な避難路の確保が重要であると考えている。また、現道は幅員が狭小で車輌のすれ違いが困難であることから、迅速な移動が難しい状況であり、人命に危険を及ぼすと予想された段階で確実に避難が行えるルートの確保が必要であると考えている。
【回答】足寄町
雌阿寒岳火山防災については、1市6町で構成する雌阿寒岳火山防災会議協議会 (美幌町・津別町・足寄町・弟子屈町・釧路市・鶴居村・白糠町)」 にて策定した「雌阿寒岳火山防災計画」に基づき、火山災害対策を遂行するものとしています。
想定する雌阿寒岳の噴火は、噴火のシナリオや噴火警戒レベルに基づくこととし、雌阿寒岳の火山噴火に伴う避難は、噴火災害が、突発的かつ大規模に発生すること も予想されるため、①迅速性 ②安全、確実性 ③広域性 に留意し実施するものとしており、火山現象毎の対応というより、噴火シナリオに基づく「段階的避難」を想定したものとなっています。
避難にあたっては、最も危険と予想される地域から段階的に危険地域を脱出することを基本としています。
噴火により直接人命に危険を及ぼす範囲は、時間の経過とともに徐々に拡大していくが予想されることや一挙に大規模避難することにより生じる混乱をできるだけ防止するには、避難の安全・確実性を確保することが重要となっています。
避難道路の整備計画にあたっては、大きく4点の噴火時に予想される課題を検証し進めてまいりました。
「湖畔の狭隘な道路」
現状として、観光客の流動は、国道→道道オンネトー線→湖畔・野営場等の折り返しが主流。
噴火時に一斉に避難をすると自動車で∪ターンしての避難は迅速な避難は難しく、混乱発生も予想される。
「火山への接近する避難経路」
防災計画では、中規模の噴人でも「大きな噴石」が2~3kmまで飛散、火砕流の一部が谷地形に沿い数km流下する可能性がある。
オンネトー湖近辺・オンネトー登山道利用の観光客は、「オンネトー線」を利用しての避難だと、噴石エリアに入り込み、さらに火砕流の影響の可能性のある経路で避難することになり危険性が増加する。
「迅速な避難の必要性」
登山道・湯の滝利用者は徒歩での利用となっており、拠点となる大型駐車場までは湯の滝からでも20分を要する。
異変があった場合にはより迅速な避難が必要であり、避難時に噴石エリアに入り込む経路は望ましくない。
「避難路の代替性」
噴火の可能性のある火口は複数あり、噴火のケースにより火砕流等危険な方面が変わる可能性が高い。
避難路が1方向のみでは、噴石の飛来や泥流の直撃により避難不能となるとが考えられる。
以上の課題を踏まえ、噴火時にも安全な通行が可能となるよう道路改良が必要であることから、次の整備目標のもと避難道路整備計画を進めてきているところです。
①狭隘な幅員を解消し 避難時にスムーズな走行・∪ターンを可能にする。
②噴石エリアを経由しなくても避難可能なルートを確保する。
③オンネトー周辺は、道路が寸断されると屋外の避難場所しかなく孤立する可能性があるため、迅速に避難できるルートを確保する。
④噴火の状況に対応できるように、複数の方向への避難ルートを確保する。
避難道路整備のほかの防災対策につきましても、本来であれば平行して検討していかなければならないとは思いますが、本件避難道路整備とは別に、引き続き、周辺自治体(1市6町村)で構成される「雌阿寒岳火山防災会議協議会」を中心に協議を検討しています。
このようなことから、雌阿寒岳噴火時に「安全・確実な避難道路を確保する」ことが急務と考えております。
「各火山現象と本道路の関係について具体的に説明してください」と要望したのですが、帯広建設管理部は「避難路の確保が重要」というだけで、具体的な説明はありませんでした。
地元の足寄町から『「大きな噴石」が2~3kmまで飛散、火砕流の一部が谷地形に沿い数km流下する可能性がある』との説明がありました。火砕流は螺湾川沿いにも流れる可能性があるので、モアショロ原野螺湾足寄停車場線は使えないということです。
噴石は雌阿寒岳温泉からオンネトー付近にも落下する可能性があるようです。しかし噴石が落下するなかを車で移動するのは困難です。シェルターが有効ということになるでしょう。
山体崩壊、融雪型火山泥流、溶岩流、火山灰・小さな噴石については想定していないようです。
以下、回答です。
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令和元年度 モアショロ原野螺湾足寄停車場線 モアショロ原野地区の環境影響に関するワークショップ(現地見学2019/09/10)
平成30年度第 2回WS(H31. 3. 11)以降の問い合わせと回答について
問い合わせ団体:十勝自然保護協会(H31.4.4付)
【質問】
火山現象は、1.山体崩壊、2.火砕流、3.融雪型火山泥流、4.溶岩流、5.大きな噴石、6.火山灰・小さな噴石がありその対処法は、
1.2.は実然発生した揚合には避難までの時間的猶予などありません。
3.は雌阿寒岳の西側で発生した場合には、螺湾川沿いに流れ下るのでモアショロア線は避難路になりません。
4.はマグマには粘性があり流下速度は人が歩く程度であるから避難は十分可能と考えられます。
5.はシェルターが有効だと考えられます。
6.は噴火から数分から数十分後に降下します。噴石を避けるために屋内やシェルターヘの避難が有効でしょう。ただ火山灰が1センチ以上積もると道路が滑りやすくなり、視界不良も発生します。車を高速で走らせることはできません。
火山現象に対してどのように対処しようとしているのでしょうか。各火山現象と本道路の関係について具体的に説明してください。
【回答】帯広建設管理部
どの様な火山現象においても、安全で確実な避難路の確保が重要であると考えている。また、現道は幅員が狭小で車輌のすれ違いが困難であることから、迅速な移動が難しい状況であり、人命に危険を及ぼすと予想された段階で確実に避難が行えるルートの確保が必要であると考えている。
【回答】足寄町
雌阿寒岳火山防災については、1市6町で構成する雌阿寒岳火山防災会議協議会 (美幌町・津別町・足寄町・弟子屈町・釧路市・鶴居村・白糠町)」 にて策定した「雌阿寒岳火山防災計画」に基づき、火山災害対策を遂行するものとしています。
想定する雌阿寒岳の噴火は、噴火のシナリオや噴火警戒レベルに基づくこととし、雌阿寒岳の火山噴火に伴う避難は、噴火災害が、突発的かつ大規模に発生すること も予想されるため、①迅速性 ②安全、確実性 ③広域性 に留意し実施するものとしており、火山現象毎の対応というより、噴火シナリオに基づく「段階的避難」を想定したものとなっています。
避難にあたっては、最も危険と予想される地域から段階的に危険地域を脱出することを基本としています。
噴火により直接人命に危険を及ぼす範囲は、時間の経過とともに徐々に拡大していくが予想されることや一挙に大規模避難することにより生じる混乱をできるだけ防止するには、避難の安全・確実性を確保することが重要となっています。
避難道路の整備計画にあたっては、大きく4点の噴火時に予想される課題を検証し進めてまいりました。
「湖畔の狭隘な道路」
現状として、観光客の流動は、国道→道道オンネトー線→湖畔・野営場等の折り返しが主流。
噴火時に一斉に避難をすると自動車で∪ターンしての避難は迅速な避難は難しく、混乱発生も予想される。
「火山への接近する避難経路」
防災計画では、中規模の噴人でも「大きな噴石」が2~3kmまで飛散、火砕流の一部が谷地形に沿い数km流下する可能性がある。
オンネトー湖近辺・オンネトー登山道利用の観光客は、「オンネトー線」を利用しての避難だと、噴石エリアに入り込み、さらに火砕流の影響の可能性のある経路で避難することになり危険性が増加する。
「迅速な避難の必要性」
登山道・湯の滝利用者は徒歩での利用となっており、拠点となる大型駐車場までは湯の滝からでも20分を要する。
異変があった場合にはより迅速な避難が必要であり、避難時に噴石エリアに入り込む経路は望ましくない。
「避難路の代替性」
噴火の可能性のある火口は複数あり、噴火のケースにより火砕流等危険な方面が変わる可能性が高い。
避難路が1方向のみでは、噴石の飛来や泥流の直撃により避難不能となるとが考えられる。
以上の課題を踏まえ、噴火時にも安全な通行が可能となるよう道路改良が必要であることから、次の整備目標のもと避難道路整備計画を進めてきているところです。
①狭隘な幅員を解消し 避難時にスムーズな走行・∪ターンを可能にする。
②噴石エリアを経由しなくても避難可能なルートを確保する。
③オンネトー周辺は、道路が寸断されると屋外の避難場所しかなく孤立する可能性があるため、迅速に避難できるルートを確保する。
④噴火の状況に対応できるように、複数の方向への避難ルートを確保する。
避難道路整備のほかの防災対策につきましても、本来であれば平行して検討していかなければならないとは思いますが、本件避難道路整備とは別に、引き続き、周辺自治体(1市6町村)で構成される「雌阿寒岳火山防災会議協議会」を中心に協議を検討しています。
このようなことから、雌阿寒岳噴火時に「安全・確実な避難道路を確保する」ことが急務と考えております。
タグ :モアショロ原野螺湾足寄停車場線
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Posted by 十勝自然保護協会 at 22:21│Comments(0)
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