モアショロ原野螺湾足寄停車場線に関する質問

十勝自然保護協会

2019年10月06日 22:13

 当会は「一般道道モアショロ原野螺湾足寄停車場線 モアショロ原野地区の環境影響に関するワークショップ」に参加してこの道路計画について意見を述べてきました。本道路は雌阿寒岳噴火時の避難路として計画されたものであることから、今年4月4日に事業主体である帯広建設管理部に以下の質問をしました。

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2019年4月4日


北海道十勝総合振興局 帯広建設管理部長 様

十勝自然保護協会 共同代表  安藤 御史
佐藤与志松


モアショロ原野螺湾足寄停車場線に関する質問


 モアショロ原野螺湾足寄停車場線は雌阿寒岳の噴火における避難路として整備するとのことですが、火山噴火と避難について質問いたします。
 火山噴火によって生命に危険を及ぼす火山現象は以下があります。
1山体崩壊
2火砕流
3融雪型火山泥流
4溶岩流
5大きな噴石
6火山灰・小さな噴石
 その対処法は次のようになると考えます。
1の山体崩壊や2の火砕流が突然発生した場合には避難までの時間的猶予などありません。
3の融雪型泥流が雌阿寒岳の西側で発生した場合には、螺湾川沿いに流れ下るのでモアショロ線は避難路になりません。
4の溶岩流の場合、マグマには粘性があり流下速度は人が歩く程度であるから避難は十分可能と考えられます。
5の大きな噴石はシェルターが有効だと考えられます。
6の火山灰や小さな噴石は、噴火から数分から数十分後に降下します。噴石を避けるために屋内やシェルターへの避難が有効でしょう。ただ火山灰が1センチ以上積もると道路が滑りやすくなり、視界不良も発生します。車を高速で走らせることはできません。

 貴職はどのような火山現象に対してどのように対処しようとしているのでしょうか。各火山現象と本道路の関係について具体的に説明してください。5月30日までに回答を頂きたくお願いいたします。

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