モアショロ原野螺湾足寄停車場線についての要望に対する環境省の回答
2月22日付で環境大臣に「一般道道モアショロ原野螺湾足寄停車場線についての要望書」を送付しましたが、環境大臣ではなく釧路自然保護管事務所長から以下の回答がありました。火山噴火に応じた避難の観点から大きな自然破壊を伴う新規開削ではなく現道の改修で対応すべき、という当会の提案に対する見解は示されていません。
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事 務 連 絡
令和3年4月26日
十勝自然保護協会
共同代表 安藤 御史 様
佐藤 与志松 様
釧路自然環境事務所長 田邊 仁
平素より、自然保護行政の推進にあたり、多大なるご理解とご協力をいただき、誠に感謝 申し上げます。環境本省にて2月24日付けで接受した「一般道道モアショロ原野螺湾足寄停車場線についての要望書」(令和3年2月22日付け)に対し、以下のとおり環境省の見解を回答します。
なお、本件は環境大臣宛に要望を受けたものですが、国立公園事業の内容変更にかかる要望へ回答するものですので、本件について処理を行う釧路自然環境事務所長名で回答させていただきます。
記
北海道による当該道路の整備計画のうち、阿寒摩周国立公園内で道路の拡幅や線形改良等を実施する場合は、自然公園法第10条第6項に基づくオンネトー線道路(車道)事業の内容の変更の協議をする必要があり、環境省としてはその段階になって初めて審査をします。審査基準は国立公園事業取扱要領第14に基づき、国立公園計画及び国立公園事業の決定事項に適合すること、国立公園管理計画の規定に適合すること、公園施設の位置、規模及び構造が、執行内容に対して適正であり、安全性及び利用上の快適性が確保されていること、国立公園事業の執行が国立公園の保護又は利用に支障を及ぼすものでないこと等が定められており、これらの基準に適合するものに対して認可することとなっています。
これまで、北海道の主催するワークショップに環境省もオブザーバー参し、情報収集に努めていますが、北海道による施工方法等の詳細は明らかにされていないため、現時点でその善し悪しを申し上げることはできません。環境省としては、引き続き情報収集に努めるとともに、北海道から具体的に相談があった場合に、自然環境への配慮も含めて、審査基準に適合する範囲内での整備とするよう適切に指導していきます。
以上
(環境省釧路自然環境事務所 国立公園課)
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