大樹町の自然の保全に関し、質問書を送付

十勝自然保護協会

2023年07月13日 14:25

 大樹町の自然の保全に関し、大樹町長に以下の書面を送付しました。

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2023年7月5日


大樹町長  黒川 豊 様

十勝自然保護協会 共同代表  安藤 御史
佐藤与志松


大樹町の自然の保全に関する要望と質問


 当会は、ここ数年にわたって大樹町の自然、とくに大樹海岸の自然(海岸海蝕断崖草原、海岸砂浜群落、海岸草原、カシワ林、湿原、湿生草原、希少地形十勝坊主など)について、生物多様性の保全、景観の保全を訴えて、貴町に要望・提言をおこなってきました。

 2022年10月に当会が提出した「LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望」について、同年11月2日付の回答のなかで、前町長は「自然環境と共生」、「周辺環境に配慮」との立場を表明しておられます。この点は貴町の一貫した立場であると当会は認識しており、継続されることを要望いたします。

 貴職に以下の点について質問いたします。
(1)大樹海岸の自然の保全との関わりで今後の航空宇宙関係の行政の進め方について、ご見解をお伺いいたします。
(2)射場の拡大に伴いロケット射場運営会社(スペースコタン)など今後の運営形態について、ご見解をお伺いいたします。また、射場の運営形態に「コンセッション方式」の検討を考えているとの報道もあり、運営権を民間に設定するとすれば、射場周辺の自然への対応が不十分になるのではないかとの懸念もあります。ご見解をお伺いいたします。
(3)射場周辺のみならず、とくに湖沼群は環境省の「重要湿地」に選定されるなど、大樹海岸の自然には貴重なものが少なくありません。当会は、例えばラムサール条約登録など公的保全が必要と考えていますが、そのためには何よりも当該自治体の住民の理解と行政の積極性が求められるものです。大樹海岸全体への公的保全についてご見解をお伺いいたします。

 ご多忙とは存じますが、7月31日までに書面にてご回答いただきたくお願いいたします。


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