居辺川砂防事業計画についての申し入れに対し帯広建設管理部から回答

十勝自然保護協会

2016年03月11日 15:51

 2015年8月17日付けの「居辺川砂防事業計画についての申し入れ」に対し、帯広建設管理部から以下の回答がありました。

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平成28年3月8日


十勝自然保護協会 様
十勝総合振興局長

2015年8月17日付け居辺川砂防事業計画についての申し入れ」の回答について

 日頃、北海道の建設行政の推進につきましては、格別のご理解とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
 2015年8月17日付け申し入れのありました「居辺川砂防事業計画についての申し入れ」につきまして次の通り回答をいたします。

1 H15年のような被災への対策は、災害復旧事業により、旧東居辺小学校付近の護岸の強化、上流居辺橋の架け替えなどがなされており、すでに講じられていると考えるとの申し入について。
施工済みの工事は平成15年の災害により被災した施設の復旧工事が行われたにすぎず、災害発生の原因である土砂の堆積に対する抜本的な対策とはなっていません。そのために床固工や遊砂地を設置することで再度災害を防止する事業を実施します。

2 1号床固工については東居辺橋のすぐ上流の曲流部で水勢が弱まることから、床固工ではなく護岸工での対応を検討すべきであるとの申し入れについて。
河床低下を防止するためには河床勾配を緩くし、流速を落とす(水勢を弱める)ことが必要です。また、東居辺橋の保護のため、橋の直上流の土砂堆積を抑え、流向が東居辺橋の道路部に向かわないよう規制する必要もあることから、曲線部に土砂堆積を促す床固工が必要です。護岸工での対応では水勢が弱まらず、河道内の不安定土砂の扞止、河床低下防止を図ることはできないため、再度災害防止とはならないと考えます。

3 9~12号床固工区間の河床低下については、床固工だけに頼るのでは無く、明渠末端部分の流路幅を広げるとか明渠の出口を分岐させるなど洗掘の力を分散させることも検討されなければならないとの申し入れについて。
今までも説明していますが、柏陽橋上流は、床固工と併せて、河道拡幅、砂礫被覆を行うことで、河床低下防止を図ります。明渠末端部分の改良については、河床低下状況を確認し、必要かどうか今後検討していきます。

4 古期扇状地礫層からの砂礫供給箇所は限られており、区間Ⅱへの多量の土砂堆積が今後とも限りなく続く可能性は低い。朝陽橋~上流居辺橋の土砂堆積緩和対策としての遊砂地は必須ではないとの申し入れについて。
今までも説明していますが、区間Iより上流の源流部からの土砂供給は少ないが、区間Iでは、山地や河岸・河床の侵食により土砂が流出することから、区間Ⅱへの土砂堆積は続きますのでその対策として、遊砂地は必要と判断します。

5 居辺温泉付近から下流での河床侵食については、下流居辺橋のところの床固工に切り欠きを入れるなどの対策を要請するとの申し入れについて。
下流での河床浸食については、今後対応策を検討していきます。

 今後、川づくりワーキングでの、意見を踏まえ、事業計画を決定いたします。ぜひとも川づくりワーキングに参加していただき、ご意見を頂きますようお願いいたします。

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