環境省自然環境局長・国立公園課長に再回答を求めるとともに環境大臣に文書を送付

十勝自然保護協会

2024年05月04日 16:05

 日高山脈を含む新国立公園の名称に関する14項目の質問に対し、環境省自然環境局長・国立公園課長からの回答は逐条回答になっていませんでした。このために再度回答を求めると共に、環境大臣に抗議と要望の文書を送付しました。

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2024年4月30日


環境省自然環境局長 白石 隆夫 様
  国立公園課長 番匠 克二 様

北海道自然保護連合 共同代表 安藤御史 菊地宏冶 西畑智光
      構成団体
十勝自然保護協会  共同代表 安藤御史 佐藤与志松
大雪と石狩の自然を守る会      代表 寺島一男
ユウパリコザクラの会        代表 藤井純一
南北海道自然保護協会        理事長 藤島 斉
一般社団法人北海道自然保護協会   会長 在田一則



4月22日付環境省回答について


 4月22日付回答を受け取りました。貴職の回答は当連合の14項目の質問に対して逐条回答せず、一括した回答となっています。この回答には各項目の質問に答える妥当な内容が含まれておらず回答になっておりません。改めて14項目に対する逐条回答を要望します。
貴職の一括回答の主旨は、「関係市町村との連携は必須」、「関係する全13市町村長の名前が列記された要望書にあった名称案」、「だから『十勝』を入れる」と受け取れます。そうであれば、当該要望書に記載されている「観光客や利用者に地理的な位置を分かりやすくする」という理由をもって国立公園の名称を決めたことになります。この理由には、地元自治体の国立公園という名声にあやかりたいという願いは感じられても、自然公園法で謳う「我が国を代表するに足りる傑出した自然の風景地」であるべき国立公園の名称決定の正当な理由は汲み取れません。
 この度の日高山脈の国立公園昇格に関して関係市町村の尽力や協力があったとしても、国立公園は国民全体の共有財産であり、その名称は自然公園法の定める趣旨に沿った合理的な理由から決定されるべきであり、地元市町村の恣意的な要望によって決定されるべきではありません。当連合の14項目にわたる質問は、その合理性を検証する重要な内容ですので、誠意ある逐条回答を改めて要望いたします。
ご多忙とは存じますが、次回自然環境部会の1週間前までに届くように書面にて回答くださいますようお願いいたします。


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2024年4月30日


環境大臣 伊藤 信太郎  様

北海道自然保護連合 共同代表 安藤御史 菊地宏冶 西畑智光
      構成団体
十勝自然保護協会  共同代表 安藤御史 佐藤与志松
大雪と石狩の自然を守る会      代表 寺島一男
ユウパリコザクラの会        代表 藤井純一
南北海道自然保護協会        理事長 藤島 斉
一般社団法人北海道自然保護協会   会長 在田一則

 
4月22日付環境省自然環境局国立公園課の回答について


 今夏、日高山脈とその周辺地域の国立公園化が予定されていますが、2月22日に開催された自然環境部会(第48回)での名称を巡る審議に関わって、2月26日付で十勝自然保護協会が環境省自然環境局長および国立公園課長に提出した質問要望書に対する回答を自然環境局国立公園課から3月21日付でいただきました。それに対し、北海道内の自然保護団体5団体(十勝自然保護協会・大雪と石狩の自然を守る会・ユウパリコザクラの会・南北海道自然保護協会・一般社団法人北海道自然保護協会)で構成する北海道自然保護連合は3月29日付で14項目の質問書を提出しました。
 4月22日付で回答を自然環境局国立公園課から受け取りましたが、回答は当連合の14項目の質問に対して逐条回答せず、一括した回答となっています。この回答には各項目の質問に答える妥当な内容が含まれておらず回答になっておりません。率直に申し上げれば、これまでのやりとりを一方的に終わらせようとする意思さえ感じられます。
 極めて不誠実な対応について強く抗議するものです。
 当連合は、改めて14項目に対する誠意ある逐条回答を求めますので、担当部局へのご指導を要望いたします。


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