学園通は暫定2車線整備で
当会と地球環境を守る十勝連絡会は、帯広農高のカシワ林保護のため、6月21日に帯広市に対し学園通の変則3車線での整備を
提案した。8月24日に帯広市から提案の検討結果について説明があった。
帯広市都市計画課の説明の主旨は次のようなものであった。
当会が提示した変則3車線案は道路構造令と照らし合わせて整理すると2車線(車道幅員3.0m:交通量9,600台/日未満の基準)としなければならない。しかし、H37年に11,400台/日の交通量が推計されており、道路構造令では9,600台/日以上の場合は4車線以上とすることになっているので2車線での整備はできない。
これは注目すべき説明であった。つまり9,600台/日未満であれば当会の提案を採用できるということを意味しているからである。したがって、この11,400台/日という推計値の妥当性が焦点となる。
市役所の説明によれば、学園通のこの区間における平成4年におこなった交通量推計では、平成22年に16,500台/日とされたが、実際の交通量は6,000台/日程度とみているという。つまり20年前の推計値は大きくはずれ、推計値の36%ほどの交通量しかないのである。また平成19年の推計では平成37年に11,400台/日だという。高齢化が進み、人口減少が続くにもかかわらず、十数年後の2025年に交通量が2倍近くにもなるというのである。常識人には理解しがたい推計交通量である。
信頼性に乏しい推定交通量に固執して貴重なカシワ林を伐採するのは愚かなことである。北海道の「高速道路」では計画した交通量が見込まれないため暫定2車線整備が普通に行われている。これにならって、学園通においても暫定2車線で整備するのが賢明である。そうすればカシワ林を伐採せずに済むのである。
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