然別湖岸道路および然別峡線函梁更新工事についての質問

十勝自然保護協会

2016年06月15日 21:27

 然別湖岸道路改修工事および然別峡線函梁更新工事について、5月30日付けで帯広建設管理部および鹿追出張所に以下の要望書を送付しました。

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2016年5月30日

帯広建設管理部長 様
帯広建設管理部鹿追出張所長 様
十勝自然保護協会
共同代表  安藤 御史
      佐藤与志松


然別湖岸道路改修工事および然別峡線函梁更新工事についての要望

 5月25日に鹿追出張所長より、道道85号の然別湖北岸付近での道路改修工事に伴う支障木について説明をうけました。このなかに胸高直径30~40㎝(目測による)のトドモミ(トドマツ)が5本含まれていましたので、これらの取り扱いについて以下のとおり要望します。
 当会は2013年10月1日付文書「然別湖岸道路改修工事に伴う支障木の扱いについての申入れ」で貴職の支障木の判断基準である、「北海道の道路緑化指針〈案〉」について次のように指摘しました。
 「当該地域が大雪山国立公園第1種特別地域であり、ここでの現状変更は極力避けるべきというのが当会の基本的な考え方です。したがって、大雪山国立公園第1種特別地域において『北海道の道路緑化指針〈案〉』を根拠として伐採することは受け入れられません。まずこのことをご理解願います。
 また、貴職が伐採したいという9本の樹木は、施工のための掘削に伴う支障木であり、工事後に埋め戻すところに生育しています。つまり道路そのものの支障になっているわけではありません。工事に当たって、掘削ラインを設定していますが、全てラインどおりに進めるというのは大雪山国立公園第1種特別地域では容認できないことです。」
 今回の工事にあたっても、このことに留意していただき、樹木の保存を優先させる観点から作業をするべきであると考えております。貴職の慎重な対応をお願いします。
 また、然別峡線函梁更新工事では仮設道路を設置するとのことですが、函梁工事終了後に仮設道路を森林に戻すにあたっては、表土・針葉樹小径木・広葉樹の根株を保管し元に戻すことを検討していただきたく要望いたします。具体的な復元方法が決まりましたら、当会にお知らせいただきたく存じます。


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