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2009年01月09日

「山のみち」について北海道に意見書を提出

 2009年1月8日、大規模林道問題北海道ネットワーク(以下、ネット)は、「山のみち」について北海道に意見書を提出し、北海道水産林務部(以下、道)と交渉したので報告します。今回の交渉は、これまでの8回にわたる交渉のつづきとして設定されたものです。

【意見書】
 「北海道における『山のみち地域づくり交付金』事業に関する意見書」は、A4で25ページからなります。論点は3つあり、「山のみち」事業の問題点、この事業の元になっている大規模林道に係わる自然環境上の問題点、「山のみち」事業に係わって実施された道営計画調査(情報開示によって判明)の問題点を指摘し、ネットの見解を明らかにしています。

【道水産林務部との意見交換】
ネット:白紙で「意見交換会」(注:道が10月に各地で実施した)に臨むといいながら、道が独自調査を事前にやったのはなぜか。
(注:開示資料によると、例えば、置戸・阿寒線では上螺湾東のトンネル予定地と飽別川上流(庶路川上流)の峰越し部分を調査しているが、この事実は秘されていた。道はすでに水面下で計画を進めているのではないかという疑念を持たざるを得ない)

:白紙の立場にかわりはない。調査をしたのは、着工前提ではない。あくまでも様々なケースに対して数的把握をするためで、道では調べようのない未知の部分・作業道も入っていない道の部分を把握するためである。トンネルでなく迂回して砂利道にした場合の積算額などの算出に必要な調査である。さまざまな想定に対処するため。林道規定に基づく代替案ルートなど。140億円かかるということの確認、費用を緩和するための方策など。費用対効果を出すためには、どうしても数的把握が必要になる。

ネット:どのような方法で調査したのか。

:委託である。道でできることは入手資料によるほかない。すべて文献調査である。

ネット:調査報告に問題がある。緑資源機構の資料は問題が多い。目的・必要性を明確にしてもらいたい。あいまいなのはおかしい。

:地域にはさまざまな要望があって、そういうものも検討しなくてはならない。必要性も含めて洗いなおすつもりである。あらゆる場合の費用対効果を準備する責任がある。(注:明確な回答がない)

ネット:費用対効果の検討スケジュールはどうなっているのか?

:今作業中で、2月議会に向け、10日以降に第3回庁内検討会に入ると思う。2月議会に数字を示せるかどうかは微妙である。

ネット:費用対効果で、林業便益を、関係のない既存林道による便益まで入れるべきではない。新たにつくる「山のみち」による便益だけを算出すべきである。

:既存林道が「山のみち」として関連してくるものもある。厳密にはいま言えないが、確認してみる。

ネット:最終決定の前に知事に会うことを要望する。

:スケジュールとしては、もし実施となれば来年度に申請し、2010年度に開始となる。

【記者会見での記者からの質問】
道政記者クラブで記者会見を開きました。道新と朝日の記者から以下の質問が出されました。記者には25ページに及ぶ意見書と、問題点をまとめたリーフレットを事前に配布していましたので、この質問には驚かされました。まともな問題意識のない記者というのは存在意義がありません。
記者:提出書面はこれまでの繰り返しのようだが、新しい問題は何か。
記者:ただ反対しているようで、具体性がないようだが?
  


Posted by 十勝自然保護協会 at 21:44Comments(0)山のみち

2008年11月16日

「山のみち」で北海道と意見交換

 11月13日に、「山のみち」事業主体である北海道水産林務部(以下道)と、大規模林道問題北海道ネットワーク(以下ネット)の意見交換会が開催されたので、概要を報告する。

【道民からの意見聴取について】

ネット:10月に地元での説明会が開かれたが、「山のみち」には道民の税金が使われるのであり、全道の問題として広く道民の意見を聞くべきである。また、道民に資料を提示する必要もある。

:地域的な問題と捉えており、地元自治体、関係団体などから意見を聞く予定。地元から離れたところで意見交換会を行なうことは考えていない。ただし、やらないと確定しているわけではない。道民からの意見はホームページなどで聞く。また道議会で議論することで道民の意見が反映される。

ネット:団体を選ぶ基準は何か。意見交換会は、拠点になるところで必要。

:札幌に本部のある建設関係の団体、林業関係の団体などから意見を聞く予定。自然保護関係の団体や地元の意見も聞く必要があると考えている。団体を選ぶ基準は、これまで意見を言ったことのある団体など。また、意見を言いたい人がいる場合。目黒(えりも町)の住民が生活道路として必要性を訴えている。

ネット:ホームページでは、道民に周知できない。

【「山のみち」の位置づけ、目的、環境調査などについて】

ネット:「山のみち」の位置づけはどのようになっているのか。内容、大規模林道との関係、役割、機能などは?

:緑資源機構の解体によって事業主体がなくなって地方に振り替えられた事業であり、国の事業を引き継ぐことになる。森林整備のための事業であり、通常の公共事業の一つのメニューとして位置づけている。

ネット:緑資源機構の目的を踏襲するのか?

:それについても検討する。白紙にして考える。

ネット:滝雄・興和線や置戸・阿寒線は一帯が国有林であるが、国有林の整備なのになぜ道が事業主体になるのか? 北海道の本来の森林整備計画にあてはまる事業なのか? 道の森林整備計画を出してほしい。

:国有林の計画はわからない。(コメント:質問に回答できず)

ネット:費用対効果も目的によって算出されなければならない。計算の仕方は林野庁と同じか?

:緑資源機構の費用対効果とは別に考えている。今、計算しているが難航している。

ネット:林野庁の便益や、緑資源機構の調査はずさん。北海道として費用対効果を出すのに、独自の調査をしないで出せるのか?

:北海道のマニュアルによって計算するが、計算式や手法は林野庁と基本的には同じ。

ネット:生態系保全の便益はどうするのか?

道:入れるデータは道で検討する。緑資源機構のデータをそのまま使うわけではない。

ネット:費用対効果の計算はいつまでにできるのか?

:来年2月の道議会までには出す。

ネット:代替道路なら林道ではない。目的が変わってしまったなら、あらためて考えるべきこと。

:目黒の住民は様似に抜ける道がほしいといっている。

ネット:トンネル工事が進み、黄金道路の通行止めは近い将来ほぼなくなるはず。目黒の住民は広尾に出られれば良いと考えているのが実情。生活道路であれば、林道にはならない。

【整備、補修などについて】

ネット:既存の林道と重なっているところがあるが、そこの整備はするのか?

:整備はしないで、そのまま使う。

ネット:完成したら維持管理は地元の自治体になるが、道路の土地の所有者はどうなるのか?

:管理は移管しても、国有林の土地は国のもの。

ネット:道が国のために道路をつくり、市町村が維持管理するのはおかしい。崩落などの大きな災害と、小さい被害の境界はどのように考えているのか?

:一箇所あたり40万円以上の災害であれば、国の災害復旧に該当する。それ以下の被害は市町村の負担になる。


 道路の目的が変わってしまったし、北海道は独自の環境調査も行なっていない。このような状態で、納得できる費用対効果が出せるとは思えない。なによりも国有林の林道整備事業を行なうのに、なぜ北海道が事業主体となって整備しなければならないのか疑問だ。
 道有林もすでに木材生産目的の施業は全面的にやめたのだ。森林を育てるためには既存の林道で十分であり、「山のみち」の整備は不要である。
(M記)
  


Posted by 十勝自然保護協会 at 09:46Comments(1)山のみち

2008年10月12日

「山のみち地域づくり交付金」事業意見交換会の報告

北海道水産林務部林務局森林計画課というところが主催となって、2008年10月7~10日に渡って道内各地で「山のみち(元:大規模林道)地域づくり交付金」事業の意見交換会が行われました。

この意見交換会については、一部テレビや新聞でも報道されていますのでご存知の方も多いかと思います。

私は、9日(足寄町)・10日(阿寒町)の意見交換会に参加して意見を述べさせてもらいました。
その時の様子と出された意見などについて記録したものを書きたいと思います。

9日は、40人位の方が会場に集まり、山のみちの事業の流れや現状とこれから事業を行う場合にかかる大まかの予算について説明がありました。
北海道としては、「現在の段階では白紙の状態であり、事業を引き継ぐことも、中止にすることも考えていない。」ということから、

事業の必要性
環境への影響
緊急性・優先性など

について、意見を聞きたいということでした。


その説明が20~30分で終了し、参加者からの意見が出され始めました。

地元の方から、「道があると便利だ。」「今工事が途中の場所については、完成させてほしい。」などの意見が出されました。

最も多い意見は、自然環境についてでした。


工事で自然環境を破壊する

山のみちが計画されている地域は、
地盤がもろく災害が起きやすい


一度壊してしまった自然環境は元に戻すことができないので
工事に反対だ
 
などです。

次に多かった意見は、お金についてです。

事業をすることになると、8割は国からで残りの2割を道と道を持つ市町村などで分担して支払うことになります。また、工事が終わると、道路は市町村に管理が任されるようになり、道路の整備や夏季の除草・冬季の除雪費を負担することになります。また、災害時も小規模なものは市町村が負担することになります。

ということで、山の道みちを作る時と作った後に、多額の税金が使われることになるのです。
特に、山のみちを所有する市町村民に大きな負担がかかるということになります。

そんな負担をしてまでも作る必要のある道路なのでしょうか?という意見がありました。
また、費用対効果についてはっきりさせてくださいという意見がありました。
森が森であることで、利益を生んでいます。それをよく考えて費用対効果の計算にしっかりくわえていただきたいものです。








以上、ハンドルネームYより
  

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 18:13Comments(0)山のみち