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十勝自然保護協会 活動速報 › とかち鹿追ジオパーク

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Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2025年01月17日

とかち鹿追ジオパークの保全対策に関する鹿追町からの回答

 当会は2022年1月31日付で鹿追町に「とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定の申入れ」をしましたが、これについて以下の回答がありました。

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2024年12月 19日


十勝自然保護協会
 共同代表 安藤御史 様
      佐藤与私松様

鹿追町長(とかち鹿追ジオパーク推進協議会会長)
喜井 知己



   とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定について(回答)

 向寒の候、貴職におかれましては益々ご清栄にてご活躍のこととお喜び申し上げます。さて、以前より申し入れのありました、とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定に関する進捗状況及び保全ルールの内容について回答致します。
 ご指摘の通り、とかち鹿追ジオパークのエリア内のナキウサギ生息地では、ここ数年登山ブーム並びにナキウサギ人気によって登山者やカメラマンの来訪が増え、生息地周辺に生育する植物が踏まれ荒廃が進んでいます。また、来訪者がナキウサギを取り囲むように撮影する光景も目撃されており、ナキウサギ自体への影響も懸念されています。
 そのような事態を受け、とかち鹿追ジオパーク推進協議会では、関係省庁、自然ガイド、ナキウサギふぁんくらぶ、研究者等と協議の上、2021年 9月 より東ヌプカウシスプリ山頂近くの生息地に、立ち入りを規制するロープ及び保全啓発看板の設置を行いました。また、ロープ。看板設置後には来訪者にヒアリングを行い、人と野生動植物が共生する場を目指してロープ設置場所を変えるなど試行錯誤している状況です。また,環境省と共同で登山者数を計測するカウンターを山頂付近に設置し,利用状況の把握に努めています。
 2023年からは、植生の研究者と共同でナキウサギ生息地の植生モニタリングを開始し、とかち鹿迫ジオパークのホームページ上における登山マナー及びナキウサギ生息地での利用マナーについて周知を開始しました。また、ナキウサギ研究者に協力いただきナキウサギの生態や地球温暖化の影響などについて学ぶ講座を開催するなど、理解者を増やし、共に活動する仲間づくりを行っています。
 然別湖周辺に広がる自然遺産の保全活動については、時代に則した臨機応変な対応が求められてきます。当協議会では、今後も関係者と連携し課題解決に向け最善の策を模索し保全活動を進めていく所存でございます。十勝自然保護協会様におかれましては、今後も当協議会の活動に対しご理解、ご協力の程どうぞよろしくお願い申し上げます。

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 16:32Comments(0)とかち鹿追ジオパーク

2022年02月02日

とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定を申入れ

 十勝鹿追ジオパークにおけるオーバーユースに関し、鹿追町長に以下の申入れを送付しました。

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2022年1月31日


鹿追町長(とかち鹿追ジオパーク推進協議会会長)
 喜井 知己 様

十勝自然保護協会     
共同代表  安藤 御史
佐藤与志松


とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定の申入れ


 近年、とかち鹿追ジオパーク内のナキウサギ生息地において、写真撮影などを目的とした人達による植生破壊などが生じております。ナキウサギ生息地に多人数が長時間滞在することでナキウサギへの悪影響も懸念されます。当会はこの状況を看過できないと考えています。
 当会は、とかち鹿追ジオパークの認定により観光客が増加し動植物に悪影響を与えるとの懸念から、2013年5月30日付で貴職あてに「とかち鹿追ジオパークについての申し入れ」を行い、保全ルールの提示を求めました。
 また、同年7月17日付で「とかち鹿追ジオパークに係る当会との合意形成について」を提出し、オーバーユース問題について警鐘を鳴らしました。
 これらの当会の要望に対し、貴職は同年7月30日付の回答で「持続可能で有効な保全ルールを策定したい」、「素案が作成された際には、当然保全ルールを公にし広く意見を伺う」と表明しました。
 当会は、2014年11月17日付で「十勝鹿追ジオパークの保全ルール策定についての問い合わせ」を送付し進捗状況を問い合わせましたが回答がなく、同年12月2日には電話で進捗状況を問い合わせたところ調整中とのことでした。
 さらに2015年6月22日付で「とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定についての問い合わせ」を送付して素案策定作業の進捗状況を問い合わせましたが期限までに回答がなく、同年7月28日に「とかち鹿追ジオパークの保全ルール策定についての問い合わせ(再)」を送付して回答の催促をしました。
 これに対し、貴職から同年8月10日付で「お問い合わせいただいた保全ルールの策定についてですが、他のジオパークの状況などの調査を含め協議をしていますが、自然公園法との整合性等、策定に苦慮しているのが現状です。ただ、保全ルールの重要性については十分認識をしておりますので、素案が策定された際には公にして広く意見を伺うことを考えております」との回答がありました。その後、現在に至るまで当会への保全ルールの提示はありません。
 近年のナキウサギ生息地で生じている問題は、貴職が保全ルールの策定を棚上げしてきたことにあると言わざるを得ません。ついては、早急にとかち鹿追ジオパークにおける保全ルールを策定するとともに、当会への提示を求めます。


  


Posted by 十勝自然保護協会 at 20:36Comments(0)とかち鹿追ジオパーク