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十勝自然保護協会 活動速報 › 大樹町航空宇宙開発 › 新射場LC-1の建設工事に関し大樹町長に要望書を送付

2024年05月03日

新射場LC-1の建設工事に関し大樹町長に要望書を送付

 大樹町長に、新射場LC-1の建設工事に関する以下の要望書を送付しました。

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2024年4月24日


大樹町長  黒川 豊 様

十勝自然保護協会 共同代表  安藤 御史
佐藤与志松


新射場LC-1の建設工事に関する要望


 当会は、ここ数年にわたって大樹町の自然、とくに大樹海岸の自然(海岸海蝕断崖草原、海岸砂浜群落、海岸草原、カシワ林、湿原、湿生草原、希少地形十勝坊主など)について、生物多様性の保全、景観の保全を訴えて、貴町に要望・提言をおこなってきました。
 現射場・新射場の一帯は北海道自然環境保全指針の「すぐれた自然地域/十勝海岸」の「すぐれた海岸植生(カシワ林、海岸草原、ガンコウラン等)」に該当する地域です。
 当会は、射場拡大計画当初よりカシワ林の開削に反対しており、今後の開削にも反対の立場は変わりません。カシワ林の海岸側草原には、多数のカシワの低木が生育し、またミヤコザサの下にはガンコウラン、ハマナスなどこの地域特有の植物が広がっており、日本工営の調査でも少なくない重要種が広い範囲で確認されています。
 本年3月26日に航空宇宙推進室室長より新射場LC-1の建設工事に関する追加の事業について当会役員に説明がありました。
 追加事業の件に関して以下の要望をいたします。
 ご多忙とは存じますが、5月15日までに書面にてご回答いただきたくお願いいたします。



1 煙道構造物等の施工範囲内の掘削については、範囲内の植生の移植をする、あるいは他所で養生をして工事終了後の埋め戻しに再移植するなどの工夫をしていただきたい。埋め戻しの際には、外来種などの吹付けをせずに計画地内で除去した植生の再移植をしていただきたい。
2 資材ヤードについては、ガンコウランやハマナスなどの植生が撤去後に回復するために、鉄板を全面的に敷く方法ではなく、脚の付いた網状や簀の子状の敷物にして空気・光・雨水などが十分に地表に行き渡る方法を取っていただきたい。
3 北側の車両進入防止のフェンスの設置について、湿原側(東側)ではなく、西側に設置していただきたい。
4 海岸通側の車両進入防止のフェンスの設置について、基部はガンコウランが広がる植生なので、必要以上の掘削をせず、除去したものを移植するなど、十分に配慮していただきたい。
5 IST借地北側の追加範囲について、連絡道路は当初範囲内に収めるようにしていただきたい。また、沈砂池はより西側へ移動していただきたい。ここはキタノコギリソウ、シコタンキンポウゲなど重要種が生育している場所であり、ガンコウランも広がる。海岸草原から湿地への移行帯である。



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Posted by 十勝自然保護協会 at 13:12│Comments(0)大樹町航空宇宙開発
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