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十勝自然保護協会 活動速報 › 大樹町航空宇宙開発

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2022年11月13日

LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望への回答

 2022年10月22日付の「LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望」に対し、大樹町から以下の回答がありました。

********************


樹企商第 382号
令和4年11月2日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御 史 様
              佐藤 与志松 様

大樹町長 酒森 正人


 「LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望」に対する回答について
2022年10月22日付けで要望のあったこのことについて、次のとおり回答いたします。



1 LC-1射場の拡張整備について
 LC-1射場は、ロケットの飛行安全や地上安全の確保が必要であることから、既存法令に基づく保安距離等を満たした施設整備が前提となりますが、当町は、自然環境と共生する射場の整備を目指 しておりますので、これまで同様、周辺環境に配慮した事業計画策定に努め、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を検討していきたいと考えております。
 整備にあたっては環境影響を予測・評価する必要があるため、今年度は春期環境調査を行い、周辺植生等を事前に把握することで、環境に配慮した射場整備について検討してまいります。なお、先に提供依頼のあった植生調査票について、今回は重要種の調査であり調査会社に提出を求めていないため、その他関係書類のみ提供させていただきます。
 樹木伐採については、西側道路を基本設計時に計画していた直角から斜めに角度をつけることで、伐採範囲を最小限とするよう計画の見直しを検討しているところです。
 比較的密に生育が確認されているガンコウランについては、LC-0東側の轍付近に移植を行ったところであり、伐採材保管場所については下草刈りのみ行う計画で検討しております。
 また、道路は砕石舗装とし、電線は埋設する予定としております。
当町では前述のとおり、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を今後も検討してまいります。

2 フェンスの設置方法について
 LC-1射場のセキュリティ環境は、国からの射場認定を受けるために重要なものと考えております。そのため、門扉およびフェンスを設置しますが、ご提案のフェンスの設置方法については、事業費が大きく増加すること、既存のLC-0射場は施設運用上、設置されていたフェンスを撤去していることから難しいと考えております。
 御協会やその他団体による観察会等は事前に連絡いただければ、これまで同様行えるよう対応していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

3 現滑走路の東側延伸について
 先にお伝えしているとおり、現在詳細設計を行っているところであり、基本設計どおり工事を行うかは未定となっております。
 滑走路の延伸につきましても、LC-1射場の整備同様、周辺環境に配慮した整備を検討してまいります。

(企画商工課航空宇宙推進室)



  

Posted by 十勝自然保護協会 at 14:47Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2022年11月13日

LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望

 大樹町長に、LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望書を送付しました。

********************


2022年10月22日


大樹町長  酒森 正人 様

十勝自然保護協会 共同代表  安藤 御史
佐藤与志松


LC-1射場の整備、滑走路の延伸に関する要望


 LC-1射場の整備について、9月21日、当会役員が貴町担当職員と面談し詳細設計図面により説明を受けました。その際、当会の要望を口頭で伝えましたが、その後開催された役員会での検討を踏まえ、改めて書面にて要望いたしますので、ご検討いただきたく存じます。ご多忙とは存じますが、11月22日までにご見解を回答くださいますようお願いいたします。

1.LC-1射場の整備について
 すでに当会は何度も強調していますが、当該地区のカシワ林は、浜大樹より連続する自然度の高い長なもので、北海道でも貴重なカシワ海岸林であり、北海道も「北海道自然環境保全指針」において「保全を図るべき自然地域(すぐれた自然地域)」に指定しています。また、カシワ林周辺の海岸側には多くのガンコウラン群落があり、これも上記の北海道自然環境保全指針の中で他の海岸植生とともに保全が求められているところです。
 残された植生の保全、景観の保全のために以下の要望をします。
(1)道路の曲がり角を曲線化して、カシワ林の開削を最小限にすること(図参照)。
(2)機材や伐採木を置くなど工事終了後には使用しない作業関連のみのカシワ林開削部分については、カシワは伐根から萌芽する可能性が高いことから根株を損傷しないようにすること。
(3)道路面は透水性に配慮すること。指令所への道路のように木材チップの敷設も考慮すること。やむを得ない場合、砂利敷きかあるいは透水性のアスファルトにすること。
(4)電柱は敷設しないこと。
(5)環境調査で指摘されている植物重要種は、移植先が決まっているホソバナソモソモ以外の9種についても相当する環境への移植を検討すること。また、浜大樹海岸の植生を特徴づけるガンコウランについては、東側海岸段丘の車両でできた裸地など周囲に同種が生育している場所への移植を考慮すること。
 なお、立ち入り規制について、門扉を設置して一般車両を規制することには異議はありませんが、徒歩による東側海岸段丘、河口周辺の観察等の規制には反対です。計画ではフェンスは門扉より海岸までに延びていますが、フェンスを設置するならば、門扉からは緊急避難道路沿いにして、LC-1射場施設およびMOMO射場(扇形面)を囲む形のものにしていただきたく存じます(図参照)。

2.現滑走路の東側延伸について
 先の面談においては「基本設計どおり延伸工事を実施するかは、現在のところ未定」とのことでした。当会は引き続き、上記の観点から、カシワ海岸林の伐採をせず、西側にのみ延伸すべきことを要望いたします。
以上

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 14:42Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2022年06月03日

宇宙関連事業の本格的な開始に当たっての要望と回答

 5月11日付で大樹町長に送付した「宇宙関連事業の本格的な開始に当たっての要望」と大樹町長からの回答を掲載します。

**************************


2022年5月11日


大樹町長  酒森正人 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


宇宙関連事業の本格的な開始に当たっての要望


 当会は貴職に対し、十勝海岸の自然の多様性、貴重性を守る立場からここ数年にわたり、書面・面談を通じ意見を述べ要望してきました。とくに「大樹町多目的航空公園を活用した地域活性化方策及び施設設備検討調査並びに環境影響評価の実施業務」が公表されてから、射場の拡張整備、滑走路の延伸などについて代替案を含め要望書を提出しました。
 貴職からはすでに当会への文書の中で、「当縁湿原を含む『十勝海岸湖沼群』が環境省の『生物多様性の観点から重要度の高い湿地』に選定されていることも承知しておりますし、貴重な資源と考えているところでもあります。」との見解をいただいております。また、射場整備についての要望に対し「…自然環境と共生する射場の整備を目指しておりますので、これまでと同様に、周辺環境に配慮した事業計画策定に努め、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を検討していきたいと考えております。」との回答もいただいております。
 貴町が掲げる「北海道スペースポート」構想の実現に向けた関連事業が今年度より本格的に始まるとのことですが、その開始に当たって以下の要望をいたします。これは、すでに書面や面談を通じて繰り返し要望してきましたが、改めて提出いたします。
 ご多忙とは存じますが、6月3日までにご見解をいただければ幸いです。

1.LC1射場の拡張整備について
 当該地区のカシワ林は、浜大樹より連続する自然度の高い長大なもので、道内的にも貴重なカシワ海岸林であり、北海道も「北海道自然環境保全指針」において「保全を図るべき自然地域(すぐれた自然地域)」に指定しています。また、カシワ林周辺の海岸側には多くのガンコウラン群落があり、これも上記の北海道自然環境保全指針の中で他の海岸植生とともに保全が求められているところです。
 今後の実施設計に当たっては、カシワ林の伐採を伴わない計画を最後まで追及していただきたく存じます。
 また、実施設計に当たっては、当会が意見を述べる機会を設けていただきたく要望します。
2.現滑走路の東側延伸について
 上記の観点から、海岸カシワ林の伐採をせず、西側にのみ延伸すべきことを要望してきましたが、今回の決定は残念です。「北海道スペースポート」構想では、今後、3000m級の新滑走路の計画もありますが、カシワ林伐採を伴わない計画を最後まで追及していただきたく存じます。
3.「北海道スペースポート」構想のイメージ図について
 スペースコタンがメディアなどに提供する3葉のイメージ図については、貴重な自然環境を破壊するようなイメージであることから、当会は発足当初から再検討を要望してきました。貴町は「あくまでもイメージ図」としていますが、3葉のうち特に右図は「航空宇宙産業が集積する『宇宙のシリコンバレー』を目指す」ものとして、各種イベントやメディアで多用されています。この図は海岸草原台地から当縁川河口をベースにし、河川湿地は埋め立てられています。貴職がおっしゃる「自然環境との共生」とはかけ離れるものです。スペースコタンは貴町が最大株主です。再検討を要望いたします。

(イメージ図は省略)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


樹企商第 214 号
令和4年5月26日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史 様
              佐藤与志松 様

大樹町長 酒森 正人


「宇宙関連事業の本格的な開始に当たっての要望」に対する回答について
2022年5月11日付けで要望のあった このことについて、次のとおり回答いたします。

1 LC-1射場の拡張整備について
 LC-1射場の整備につきましては、整備事業に係る入札公告を4月に行い、現在、入札参加申込等の受付を行っているところです。
 LC-1射場は、ロケッ トの飛行安全や地上安全の確保が必要であることか ら、既存法令に基づく保安距離等を満たした施設整備が前提となりますが、当町は、自然環境と共生する射場の整備を目指 しておりますので、これまで同様、周辺環境に配慮した事業計画策定に努め、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を検討していきたいと考えております。
 なお、整備にあたっては環境影響を予測・評価する必要があるため、昨年実施した夏期・秋期環境調査に続き、今年度は春期環境調査を行うこととしております。本調査において周辺植生等を事前に把握し、環境に配慮した射場整備について検討してまいります。

2 現滑走路の東側延伸について
 昨年度実施した基本設計では、インフラ等の周辺環境から、滑走路については東西へ延伸する設計となっております。
 ただし、今後実施する入札においては、滑走路延伸等にかかる技術提案を参加企業から受ける予定となっていることから、基本設計どおり延伸工事を実施するかは、現在のところ未定となっております。
 滑走路の延伸につきましても、LC-1射場の整備同様、周辺環境に配慮した整備を検討してまいります。

3 「北海道スペースポー ト」構想のイメージ図について
 現在の北海道スペースポートイメージ図は、北海道に形成を目指す「宇宙版シリコンバレー」を分かりやすくイメージできるように集約 したものにあなりますので、町として本図どおりの整備を目指 しているわけではございません。
 なおイメージ図は、より具体的な内容に更新することも考えていることから、更新の際には自然環境への配慮についても検討していきたいと考えております。

(企画商工課航空宇宙推進室)

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 21:41Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2021年07月14日

大樹町海岸の保全に関する要望に対しSPACE COTAN株式会社から回答

 6月9日付の「大樹町海岸の自然環境の保全についての要望」に対し、SPACE COTAN株式会社から以下の回答がありました。

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2021年6月30日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史 様
              佐藤 与志松 様

SPACE COTAN株式会社 代表取締役社長兼CEO 小田切義憲


 私共、SPACE COTAN株式会社は本年4月に設立し、今後体制整備を行いましたのち、射場の運営・管理業務を大樹町からの指定管理制度にて実施することを前提と致しまして、現在準備を進めております段階でございます。
 弊社もここ大樹町を中心としまして航空宇宙産業を活性的に推進するため、自然環境維持の重要性を理解しました上で、共生していくべく、関係者の皆様の納得のいくよう広くご意見を賜りたく考えております。今回、要望書という形式にて頂戴いたしましたが、今後コロナ禍が落ち着きました際には、直にご意見等を伺わせて頂く機会の設定させて頂きたいと考えています。

 今回頂戴いたしましたご要望に関しまして、計画されます射場の整備等につきましては大樹町様が主体として実施する役割を担っております。大樹町長様にすでに要望書をお送りされていると伺っておりますところ、大樹町様にて具体的な対策等を検討され、弊社では、大樹町様のお考え、方針に従いまして、対応をさせていただくことになります。

1.Ll射場の拡張整備について
頂戴しました①から④に関しまして、ご要望として理解いたしました。上述の通り、弊社は大樹町様の指示に基づきまして拡張整備に関わる業務の一部を担う役割となりますので、大樹町様と連携し対応を検討する際の参考とさせて頂きます。

2.現滑走路の延伸案について
本要望に関しまして、理解いたしました。前項同様に大樹町様と連携し対応を検討する際の参考とさせて頂きます。

3.ロケットの実験や発射時における対策について
本要望に関しまして、理解いたしました。前項同様に大樹町様と連携し対応を検討する際の参考とさせて頂きます。

以上

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 16:59Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2021年07月14日

大樹町海岸の自然環境の保全に関する質問と要望に大樹町から回答

 6月9日付の『大樹町海岸の自然環境の保全と「北海道スペースポート」に関わる質問と要望』に対し、大樹町長から以下の回答がありました。

******************


樹企商第 253 号
令和3年6月30日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史 様
              佐藤 与志松 様

大樹町長 酒森 正人


大樹町海岸の自然環境の保全と「北海道スペースポート」に関わる質問と
要望について (回答)

2021年6月9日付けで送付のありました件について、次のとおり回答いたします。

1 インターステラテクノロジズ (IST)の失火に関して
IST社による、本年4月13日、15日の町有地内における失火について、町としてはIST社に対して原因の究明と、今後は同様の事態を起こさないよう強風時での実験中止や燃焼物の飛散防止等の対策を検討するように伝えております。後日、IST社からは、原因はエンジン部品やディグレクタ周囲の破損物、グラファイトが飛散したことによるものであり、対策として破損物飛散を防ぐためのウォーターカーテンの設置、風速が一定の数値以下であることの実験実施条件への追加などの措置を講じた旨の説明を受けております。
2 「北海道スペースポート」整備計画に関して
①本年度は、航空公園機能拡充のための基本設計業務を行います。この業務では、L1射場及び滑走路延伸に係る実施設計業務を行うための基本的な整備事項を検討するものです。実際の整備場所・方法については、本業務の中で検討し、環境調査についても合わせて実施します。業務期間は令和4年3月31日 までとなっております。
②L2射場の環境影響調査ですが、当初 2020年度での実施を検討しておりましたが、予算等の都合で2020年度に実施できませんでしたので、現時点では、お示しできる情報はございません。同調査については、本年度以降の実施を検討しておりますが、具体的な日程は決まっておりません。

(企画商工課航空宇宙推進室)

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 16:53Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2021年06月11日

大樹町海岸の保全に関しSPACE COTAN株式会社に要望書を送付

 大樹町が整備した「北海道スペースポート」の設備施設を指定管理者として委託されている「SPACE COTAN株式会社」に、大樹町海岸の自然環境の保全について要望書を送付しました。

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2021年6月9日


SPACE COTAN株式会社 CEO 小田切 義憲 様

十勝自然保護協会 共同代表  安藤 御史
         佐藤与志松


   大樹町海岸の自然環境の保全についての要望

 当会は、十勝地方の自然を保全し、自然環境の保護育成につとめ、生活と文化向上に貢献することを目的に活動をしています。
 当会は、大樹町に対してここ数年にわたり、大樹町海岸の自然環境の保全について要望書を提出してきたところです。本年4月20日に貴社が設立され、大樹町が整備した「北海道スペースポート」の設備施設を指定管理者として委託されております。貴職におかれましては、大樹町海岸を含む十勝海岸の自然環境の保全についてご理解を賜りますよう要望いたします。

 大樹町から豊頃町・浦幌町に至る海岸線には、当縁湿原・ホロカヤントー・生花苗沼・キモントー・湧洞沼・長節沼・十勝川河口湿原・トイトッキ浜・豊北海岸という湿原・湖沼・海岸草原が連続し、「十勝海岸湖沼群」ともよばれております。そこには、多様な動植物が存在し、独特の生態系が作られています。とくに現在の実験場に隣接する当縁湿原とその周辺について、植物には貴重種が少なくありません。環境省レッドデータブック(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)に記載されている絶滅危惧ⅠB類、絶滅危惧Ⅱ類、準絶滅危惧種などが多数確認されています。また、国指定の特別天然記念物であるタンチョウの営巣地となっています。
 このようなことから環境省は、当縁湿原をはじめとする「十勝海岸湖沼群」を「生物多様性の観点から重要度の高い湿地(重要湿地)」として選定しています。
 北海道も「北海道自然環境保全指針」において「保全を図るべき自然地域(すぐれた自然地域)」に指定しています。また、北海道文化財として2地区(トイトッキ浜、長節湖湖畔)の植物群落を天然記念物に指定しています。
 国際的な鳥類保護組織バードライフインターナショナルは、タンチョウ繁殖地、ガン類渡来地としての重要性から、十勝海岸湖沼群・十勝川下流域を「重要野鳥生息地IBA」として指定しています。
 このようなことから、この地域は、ラムサール条約登録地に十分に該当するものです。
 また、大樹町海岸は、海岸海浜植生、湿原植生だけでなく、強風と濃霧のなかで生命をつないできた自然度の高い長大なカシワ海岸林が実験場まで延びており、林床植物も含め貴重なもので、上記「保全を図るべき自然地域(すぐれた自然地域)」に取り上げられています。
 さらに、実験場西側に隣接して現在では極めて希少となった地形である「十勝坊主(アースハンモック)」群が広がっており、専門家からは低地における十勝坊主群の南限との指摘があります。
 実験場北側段丘面の草原には、北海道指定史跡であるホロカヤントー竪穴群(晩成地区)に連なると思われる竪穴跡も多数あります。
 このような自然環境は、ひとたび壊されたならば回復不可能となります。当会は、このような十勝海岸の自然の貴重さを次の世代に残すことが重要であるとの立場で保全を強く訴えています。

 大樹町長からはすでに当会への文書の中で、「当縁湿原を含む『十勝海岸湖沼群』が環境省の『生物多様性の観点から重要度の高い湿地』に選定されていることも承知しておりますし、貴重な資源と考えているところでもあります。」との見解をいただいております。また、昨年は射場整備についての要望に対し「…自然環境と共生する射場の整備を目指しておりますので、これまでと同様に、周辺環境に配慮した事業計画策定に努め、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を検討していきたいと考えております。」との回答もいただいております。
 今後、管理運営のみならず、ロケット発射場の整備・拡張・新設、アクセス道路および諸建造物設置などの事業計画策定にも深くかかわる貴社におかれましては、周辺自然環境の損失を回避するように計画されることを強く要望するものです。

 当会は、とくに当面する問題として、大樹町長に対しすでに以下の要望をしております。貴職に対しても要望させていただきたく存じます。
1.L1射場の拡張整備について
①今まで提示されていた設計案はカシワ林を広範囲に伐採するものです。当該地区のカシワ林は、浜大樹より連続する道内的にも貴重なカシワ海岸林の末端部であり、伐採を伴わない計画としていただきたい。埋蔵文化財調査では考えられていた埋蔵文化財跡が見られなかったからカシワ林を広範囲に伐採できるということにはなりません。
②旧防衛省実験場敷地跡(それに沿った道路周辺)を基本とする計画としていただきたい。
③現在のIST実験場には使用されていないかなりの空所があるので、ここを活用するべく、2つの射点で共用できる施設設備も含め精査し、全体として計画を整理していただきたい。
④新案の設計検討に際して、町立会いのもと、設計担当者と面談する機会を設けていただきたい。
2.現滑走路の延伸案について
 東西に300m伸ばす3案が提示されていますが、東に延ばすことにより近接する自然度の高い長大な海岸カシワ林の伐採をするべきではなく、西側にのみ延伸すべきです。
3.ロケットの実験や発射時における対策について
 本年4月に起きた2度の草原火災、あるいは過去に見られた発射失敗に関わる周辺植生の一部焼失、また姿勢制御実験での湿原周辺への着地に伴う植生破壊など、周辺の自然環境への損失を回避するための対策、ガイドラインの設定などを行っていただきたい。

 貴職におかれましては、上述したこの地域の自然環境の重要さをご理解いただき、運営されることを強く要望するものです。
 ご多忙とは存じますが、6月30日までにご見解を伺えれば幸いです。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 22:30Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2021年06月11日

大樹町海岸の自然環境の保全に関し質問・要望書を送付

 大樹町海岸の自然環境の保全と「北海道スペースポート」に関し、大樹町長に以下の質問および要望書を送付しました。

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2021年6月9日


大樹町長  酒森 正人 様

十勝自然保護協会共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


大樹町海岸の自然環境の保全と「北海道スペースポート」に関わる質問と要望

 当会は貴職に対しここ数年にわたり、大樹町海岸の自然環境の保全について要望書を提出してきました。とくに2020年1月、「大樹町多目的航空公園を活用した地域活性化方策及び施設設備検討調査並びに環境影響評価の実施業務」が公表されて以降、当会は同年4月22日付要望書で、L1射場整備案、現滑走路の延伸案、L2射場計画について、自然環境保全の立場から意見を述べ、また、道教委による埋蔵文化財調査後の同年6月28日付申し入れ書では、L1射場整備案についてカシワ林伐採をせずに元防衛省使用地跡を中心にするべきなど詳細な要望を述べてきたところです。
 「北海道スペースポート」に関わる昨今の状況を踏まえ、当会役員が担当職員の皆様と面談し、説明をうかがっているところですが、下記の点について、改めて書面にて質問いたします。また要望を提出いたします。
 誠にご多忙と存じますが、6月30日までに回答いただきたくお願いいたします。

1 インターステラテクノロジズ(IST)社の失火に関して
 IST社は、4月13日、15日の2回にわたって、燃焼実験の際に実験場周辺の草地を焼失しました。焼失範囲は130mほど離れた湿原周辺にまで及んでいます。植物はササなどの枯れ葉が多くほとんどが芽生えの前で乾燥状態であり、強風にもかかわらず実験を強行したことは許されるものではありません。被害は、とくに木本類(ハマナス、ガンコウラン、ヤチヤナギなど)に見られ、多くは本年の生育が困難と思われます。実験場を貸与している町として、町有地に被害を与えたIST社に対して、どのように責任と今後の対策を求めたのでしょうか。また、IST社はどのように対応したのでしょうか。ご説明いただきたくお願いいたします。

2 「北海道スペースポート」整備計画に関して  
① 貴町の本年度予算の整備業務費2277万円は、L1射場拡張と滑走路延伸のための環境調査費であり、カシワ林を対象にしているとのことですが、調査範囲と調査期間をご教示ください。
② 2020年度には、L2射場の第4案について環境調査を行うとのことでしたが、結果が出ているのでしたらご教示ください。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 22:22Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2020年05月26日

大樹町海岸の自然環境の保全に関する要望書への回答

 4月22日付の「大樹町海岸の自然環境の保全に関わる要望」に対し、大樹町長より以下の回答がありました。

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樹企商第127号
令和2年4月24日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史 様
              佐藤 与志松 様

大樹町長 酒森 正人


大樹町海岸の自然環境の保全にかかわる要望について(回答)

 2020年4月22日付けで送付のありました標記の件のうち、要望番号1について、次のとおり回答いたします。

 インターステラテクノロジズ社によるロケット打ち上げに関して、射場周辺においてタンチョウが営巣している状況について、昨年もご報告いただいており、状況は把握しております。ロケット打ち上げに際しては、射場から営巣地に人が接近しないように配慮するよう対応いたします。ロケットの発射音については、対応が難しいところですが、今後どのような対応が可能であるか、これからの射場の整備に向けても検討してまいります。

(企画商工課航空宇宙推進室)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



樹企商第147号
令和2年5月11日


十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史 様
              佐藤 与志松 様

大樹町長 酒森 正人


大樹町海岸の自然環境の保全にかかわる要望について(回答)

 2020年4月22日付けで送付のありました標記の件のうち、要望番号2(1)から(3)について、次のとおり回答いたします。

1 回答内容
(1)L1射場について
 L1射場の整備につきましては、現在、IST社等と施設設備の配置等を検討するとともに、内閣府と宇宙活動法に基づく射場の適合認定に向けた事前相談を開始したところです。
 射場は、ロケットの飛行安全や地上安全の確保が必要であることから、既存法令に基づく保安距離等を満たした施設整備が前提とはなりますが、当町は、自然環境と共生する射場の整備を目指しておりますので、これまでと同様に、周辺環境に配慮した事業計画策定に努め、自然環境と共生が図られるロケット射場整備を検討していきたいと考えております。
(2)現滑走路の延伸案について
 現滑走路の延伸につきましては、現在、3案による延伸の実施方法及び延伸距離を検討しているところです。滑走路の延伸につきましても、(1)と同様に、周辺環境に配慮した整備を検討してまいります。
(3)L2射場計画について
 L2射場の候補地案であります晩成地区(ホロカヤントウ右岸)案の環境影響評価については、本来、今年度当初から事業に着手し、1年間で事業を実施する予定でおりましたが、コロナウイルスの感染拡大により、事業着手を当面見合わせしているところです。
 コロナウイルスの感染拡大の状況が改善された場合には、早急に事業に着手し、鳥類調査、動物調査、植物調査、植生調査を実施し、環境への影響について予測・評価を行います。
 希少植物群など生物多様性の高い地域と認識しておりますが、これまでの周辺の調査結果があることや予算の関係もありますので、期間については1年間で実施したいと考えております。

(企画商工課航空宇宙推進室)

  


Posted by 十勝自然保護協会 at 22:34Comments(0)大樹町航空宇宙開発

2020年05月26日

大樹町海岸の自然環境の保全に関わる要望

 大樹町長に対し、十勝海岸の自然環境の保全に関わる要望書を送付しました。

********************


2020年4月22日


大樹町長  酒森正人 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


大樹町海岸の自然環境の保全に関わる要望


1 インターステラテクノロジズ(IST)社のロケット打ち上げに関して
 IST社は、5月2日(予備日3~6日)に実験場よりMOMO5号機を発射するとの報道があります。当会は、2018年、19年の要望書の中で要望したところですが、射場周辺は多数の野鳥の生息地であり、この時期は繁殖期に当たります。とくに当縁湿原周辺に生息する国指定天然記念物タンチョウは抱卵期ないし幼鳥歩行期に相当します。人の接近や騒音に対して敏感になっている時期です。先般はタンチョウ保護グループが撮影した営巣状況の写真を提供しましたが、実験場から数百mしか離れておりません。十全な配慮をすべきことを改めて要望いたします。

2 「大樹町多目的航空公園を活用した地域活性化方策及び施設設備検討調査並びに環境影響評価の実施業務」に関して貴町は、1月27日、ロケット射場整備に向けた基本構想をまとめた「大樹町多目的航空公園を活用した地域活性化方策及び施設設備検討調査並びに環境影響評価の実施業務」を公表しました。
 この基本構想について、先般、当会役員が担当者より説明を受け、質問と意見を述べました。
 2020年度に開始する次の3点の事業について、改めて要望いたします。
(1)L1射場整備について
 現在の実験射場南側への拡張整備計画は、射点だけではなく、各種付属設備を必要とするとのことで、防衛省が以前実験で使用していた敷地跡だけではなく隣接するカシワ林や周辺の海岸草原を開削するとうかがいました。当会は、カシワ林などに手を入れることなく元防衛省敷地跡と実験場への既設道路を十分に活用し設備の配置に工夫すべきことを要望いたします。
(2)現滑走路の延伸案について
 東西に300m伸ばす3案が提示されていますが、東に延ばすことにより近接する自然度の高い長大な海岸カシワ林の伐採をするべきではなく、西側にのみ延伸すべきことを要望いたします。
(3)L2射場計画について
 提示された4案のうち、晩成地区(ホロカヤントウ右岸)案については、20年度の1年間に環境調査を実施するとのことですが、周辺部は、鳥獣保護区・保安林など法的保全地域、環境省選定「重要湿地」、重要野鳥生息地IBA、沢地形部分の希少植物群など生物多様性の高い地域です。十分に時間をかけた調査を要望いたします。

 時節柄、誠にご多忙と存じますが、1については4月30日までに、2については5月15日までにご回答いただきたくお願いいたします。
以上

  


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2019年11月04日

北海道航空宇宙企画株式会社立ち上げに関わる要望への回答

 9月17日付の「北海道航空宇宙企画株式会社立ち上げに関わり大樹町海岸の自然環境の保全についての要望」に対し、北海道知事より以下の回答がありました。

********************


科  技  第  3 8 4 号
令和元年(2019年)10月23日


十勝自然保護協会
 共同代表 安 藤 御 史 様
      佐 藤 与志松 様

北海道知事 鈴木 直道
(公印省略)


   北海道航空宇宙企画株式会社立ち上げに関わり大樹町海岸の自然環
   境の保全についての要望について(回答)
 令和元年9月17日付けで要望をいただきましたこのことについて、次のとおり回答しますので、ご理解のほどよろしくお願いします。

<回答>
 北海道航空宇宙企画株式会社は、本年6月に、ロケット射場の整備を含めた事業計画の検討を行うことを目的として、大樹町が中心となって十勝地域関係者とともに設立しており道も顧問として参画しています。
 道としては、同社による事業計画の策定にあたって、北海道自然環境保全指針により、事業者自らが生物多様性の保全に配慮した事業活動に勤めるものと認識しており、引き続き、関係者に対し同指針の周知に取り組んでまいります。

              経済部産業振興局
              科学技術振興室産学官連携グループ
              電話 011-204-5127

              環境生活部環境局生物多様性保全課
              生物多様性戦略グループ
              電話 011-204-5987
  


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