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2021年06月25日

「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての再質問書」への回答

 6月9日付の「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての再質問書」に対し、環境省から以下の回答がありました。

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環北地国第2106181号
令和 3 年 6 月 18 日

十勝自然保護協会
共同代表 安藤 御史 様
     佐藤 与志松 様

北海道地方環境事務所長
安田 直人
(公印省略)


「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての再質問書」に対する回答について

 平素より自然保護行政の推進にあたり多大なるご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
 2021年6月9日付けで送付いただいた質問書について、以下のとおり回答します。

(1)について
 環境省が整理した「国立公園としてふさわしい資質」については、別添資料「日高山脈襟裳地域における景観要素」を参照ください。

(2)について
①公園名称を含む公園計画については、自然公園法第7条第1項及び同条第3項に基づき、環境大臣が関係都道府県及び中央環境審議会自然環境部会の意見を聴いた上で、官報告示により決定されます。
②公園名称を含む公園計画の作成過程については、以下を参照ください。
「国立公園及び国定公園の候補地の選定及び指定について(平成25年5月17日付け環自国発第1305171 号、環境省自然環境局長通知)」
http://www.env.go.jp/park/doc/law/keikaku01.pdf
「国立公園の公園計画等の見直し要領について(平成25年5月17日付け環自国発 第 1305174 号、環境省自然環境局長通知)」
http://www.env.go.jp/park/doc/law/keikaku04.pdf
③関係自治体連絡会議において、現時点では環境省から公園名称を議題にする予定はありません。
④公園名称を含む公園計画に関する意見や要望については、②に基づいて関係都道府県及び市町村を対象に聴取することになります。貴団体におかれましては既に要望書を提出いただいておりますので、公園計画作成の際のご参考とさせていただきます。
⑤公園計画の環境省原案が作成された段階で行政手続法第39条に基づくパブリックコメントを行い、広く一般の意見を求める予定です。

(3)について
・ビジョン骨子案については、関係自治体連絡会議において作成します。その検討過程において、必要に応じて専門家等の意見を聴取します。

          <本件担当>
           環境省 北海道地方環境事務所 国立公園課
           電話:011-299-1953
           Mail : REO-HOKKAIDO@env.go.jp
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 20:58Comments(0)日高山脈

2021年06月16日

日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称についての再要望書

 当会は2021年2月13日付けで環境大臣に「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称についての要望書」を送付しましたが、補足説明を加えた再要望書を送付しました。

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2021年6月13日


環境大臣 小泉 進次郎 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称についての再要望書


 先に、当会から要望書(2021年2月13日付)を提出しましたが、その後の北海道地方事務所の国立公園化の動き等を踏まえ、要望書の趣旨について補足説明を加え、ここに「再要望書」として提出いたします。
 先の要望書において、次のように記述しました。
 《そもそも、「日高山脈」の有する価値とは、原始性と国際的国立公園資質といえるでしょう。広域概念の「十勝」を併記することで、「日高山脈」のこれらの原始性と国際的国立公園資質を損なうのではないかと危惧されます。》
 この記述について説明を加えます。なお、広域にわたる日高山脈襟裳国定公園の核心部分は日高山脈ですので、専ら日高山脈についての論考です。
 2006年10月、当協会を含む4団体が、当該国定公園を国立公園化する要望書を関係機関に提出しており、その中で7項目の特徴を挙げましたが、その7項目を要約的にまとめたものが「原始性と国際的国立公園資質」ということです。
(1)原始性について
 原始性を測る尺度に、植生自然度があり、日高山脈は知床や大雪山と共に、高い自然度を有しています。また、環境省の「環境白書」(2001年)において、日高山脈は原生流域保護地域の第1位であると発表されました。しかも第2位の大雪山と比較して、群を抜く優れた値を示していることに注目する必要があります。現地の実態を観察しますと、大雪山は三方(旭岳温泉、層雲峡、銀泉台)に車とゴンドラで入山できる利便性がありますが、日高山脈は長い林道のアプローチと徒歩で沢をこぎ入林する不便さがあります。この大きな差異が、日高山脈の際立った原始性という特徴を如実に示しています。
(2)国際的国立公園資質について
 IUCN(国際自然保護連合)は、自然保護地域を6つのカテゴリーに区分し、カテゴリーⅡを国立公園としております。2003年に各国の国立公園リストの公表を行いましたが、日本の国立公園28のうち23がカテゴリーⅤの「環境保護地域」に分類されております。これは、日本の国立公園の大半が、私有地を含む地域制公園であるため開発の手が入ったことによるものです。しかし、北海道の国立公園・大雪山や知床は、90%以上が国有林と道有林地帯であり、近年、林野庁の経営目的が木材生産から公益機能に転換したことにより、実質的な造営物公園となり、開発を排除したカテゴリーⅡの区分に入る可能性を有しております。日高山脈は、2003年に日高中央横断道路の凍結・中止がなされ開発の排除が実現し、その原始性の特徴を保護する条件が完全に整った公園として、カテゴリーⅡに入る資質を有していると言えます。
(3)資質を損なう危惧について
 「十勝」を併記することは、それに見合った自然地域を十勝平野に求め、公園の拡大を図ることになります。名称改変のため、その整合性を求めるという動機は本末転倒です。果たして十勝平野に国立公園としての適地が見つかるかどうか疑問です。阿寒国立公園の例では、阿寒横断道路の開発によって劣化したところへ、摩周湖という優れた自然地域を拡大して阿寒摩周国立公園としました。また、厚岸道立自然公園の例では、昆布森海岸、別寒辺牛湿原、霧多布湿原という優れた自然地域を大幅に拡大して厚岸霧多布昆布森国定公園としました。これらの例のような理にかなった名称変更が日高山脈襟裳国定公園の場合できるでしょうか。無理に選定地域を設けて公園拡大することによって、日高山脈の特徴を損ねることはないでしょうか。
 更に、「十勝」併記を要望する自治体の意図は、日高山脈の知名度に依存して観光集客を図ろうとする以外の何物でもありません。そのことは利活用のみを重視し保護を軽視する傾向を引き起こし、日高山脈の優れた特徴を損なうおそれがあります。
 以上のことを勘案して、「十勝」併記と、そのための安易な公園拡大については賛成しがたいというのが当会の考えです。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 19:56Comments(0)日高山脈

2021年06月11日

日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に関わる再質問

 日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に関し、環境省北海道地方事務所に再質問書を送付しました。

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2021年6月9日


環境省北海道地方環境事務所長  安田 直人 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての再質問書


 当会は、本年3月27日付で貴職あてに日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての質問書を提出し、4月26日付(環北地国第 2104264 号)で回答をいただいたところです。
 5月21日、新設された帯広自然保護官事務所の自然保護官と面談し、当会の国立公園化に対する意見要望を伝えました。その点も踏まえ、以下に質問をいたします。

(1)自然保護官との面談において、「国立公園化にあたり区域の拡張を検討している」との説明があり、その観点は「国立公園にふさわしい資質」とのことでした。当該地域における「国立公園にふさわしい資質」について具体的にご教示いただきたく存じます。
(2)新しい国立公園の名称について、当会は2月13日付で環境大臣あてに「十勝の名称を入れる」ことには反対の要望書を提出しているところですが、以下の点について、お答えいただきたく存じます。
① 名称はどこが決定するのか。その法的な根拠は何か。
② 決定する過程はどのようになっているのか。その法的な根拠は何か。
③ 関係自治体連絡会議で名称が議題になるのか(なったのか)。
④ 自然保護団体を含め、さまざまな意見や要望をどのように聴取するのか。
⑤ 名称は案として公表され、国民の意見聴取を行うのか。
(3)回答では、『ビジョン』の骨子案は、「関係自治体連絡会議の結果を踏まえて作成し、協議会で提示する」とあります。もちろん、協議会が発足してからも議論はされるべきではありますが、骨子案作成の過程で、関係自治体以外のさまざまな団体や専門家から意見を聴取しないのでしょうか。

 ご多忙とは存じますが、貴職のご見解を6月30日までに回答くださいますようお願い申しあげます。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 22:11Comments(0)日高山脈

2021年04月27日

日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に関わる質問への回答

 3月27日付の「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての質問書」に対し、環境省北海道地方環境事務所から回答がありました。

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環北地国第2104264号
令和 3年 4月 26日

十勝自然保護協会
 共同代表 安藤 御史 様
      佐藤 与志松 様
北海道地方環境事務所長
安田 直人
(公印省略)


「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての質問書」に対する回答について

 平素より自然保護行政の推進にあたり多大なるご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
 2021年3月27日付けで送付いただいた質問書について、以下のとおり回答します。

(1)~(3)について
・環境省自然環境局長通知「国立公園における協働型管理運営の推進について」(平成26 年7月7日環自国発1407073号)において、国立公園の価値や保全・利用の目標を示したビジョンを決定し、その実現に向けた取組の進捗管理等を行う組織として、関係者が参画する常設の協議会を設置することが規定されています。
・日高山脈襟裳地域の国立公園に関する協議会の発足時期や具体的な構成員については現在検討中ですが、協議会が発足する際には当該地域に関係する事業や活動を行っている民間団体等についても協議会に参画し意見をいただけるよう、環境省から依頼を行う予定です。
・令和3年5月を目途に開催される関係自治体連絡会議の結果を踏まえて作成するビジョンの骨子案は、上記の協議会で提示する予定です。


            <本件担当>
            環境省 北海道地方環境事務所 国立公園課
            電話:011-299-1953
            Mail:REO-HOKKAIDO@env.go.jp
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 21:38Comments(0)日高山脈

2021年04月01日

日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に関わる質問

 日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に向けて準備が進められていますが、これに関して環境省北海道地方環境事務所に質問書を送付しました。

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2021年3月27日


環境省北海道地方環境事務所長 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松


日高山脈襟裳国定公園の国立公園化準備に伴う動きについての質問書


 当会は、本年2月13日付で環境大臣あてに日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称についての要望書を提出し、このことについて2月15日付で貴職あてにお知らせしたところです。
 日高山脈襟裳国定公園の国立公園化について、報道によれば2月17日に「日高山脈襟裳地域の国立公園指定に関する関係自治体連絡会」が発足したとあります。この連絡会は、「国立公園指定に向けた連絡調整や、指定後の公園管理の在り方を検討する。」とあり、さらに「『国立公園ビジョン』の策定について意見交換した。ビジョンは事務局で骨子案をまとめ、5月の連絡会議で検討する。」とあります。
 環境省は、現在、全国の国立公園の在り方・「ビジョン」については、関係自治体や関係行政機関だけでなく、民間団体、自然保護団体、研究者など多様な意見を反映する「協働型」「総合型」の「協議会」を主体にして、それをもとに運営することを主流にしようとしているのではないでしょうか。現在、このような体制を持つ国立公園はすでに10数か所あるとうかがっています。当会も、2018年に立ち上げられた「大雪山国立公園連絡協議会(総合型)」に参画し、生物多様性を保全する立場から提言などを行っています。
 ご承知のように「日高山脈を国立公園に」の声は古くからあり、2006年、北海道自然保護協会と、その提案に賛同した当会も加盟する北海道自然保護団体連合など10団体が、「日高山脈襟裳国定公園と夕張山地を新たな国立公園にすることの要望書」を小池百合子環境大臣、林野庁長官および北海道知事に提出しています。
 以下の質問にお答えいただきたく存じます。

(1)「ビジョン」を策定するための意見の聴取は「関係自治体」「関係行政機関」からしか行わないのでしょうか。
(2)自然保護団体からの意見の聴取は「パブリックコメント」のみで、直接聴取することは考えていないのでしょうか。
(3)5月の連絡会議で検討される「骨子案」は公表されないのでしょうか。
 年度末、年度初めでご多忙とは存じますが、貴職のご見解を4月30日までに回答くださいますようお願い申しあげます。

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 10:52Comments(0)日高山脈

2021年04月01日

日高襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称について環境省に要望書を送付

 日高襟裳国定公園の国立公園化に伴って十勝管内の自治体から名称に「十勝」を加えてほしいとの要望がなされています。これに関して環境省に以下の要望書を送付しました。

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2021年2月13日


環境大臣 小泉 進次郎 様

十勝自然保護協会 共同代表 安藤 御史
佐藤与志松



日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称についての要望書


 報道によれば、十勝管内の自治体が「十勝」という名称を付加することを日高管内の自治体に要望し、日高管内の自治体は、これを受け容れるとの意向が伝えられているところです。
 自然公園の指定は、対象となる自然地域を指定するものです。「日高山脈襟裳国定公園」とは、「日高山脈」と「襟裳」という自然地域を対象に指定したものです。
 名称の中核となる「日高山脈」は、日高と十勝の分水嶺となる山脈に命名され、長年地理的名称として定着した固有名詞です。地理的固有名詞には、年月をかけた伝統が染みついており、みだりに変えるべきものではありません。「日高山脈」には、日高と十勝が内包されていると見るべきです。例えば、ポロシリ岳を日高ポロシリ岳と十勝ポロシリ岳と区別して呼ぶことは、その内包状態をよく示しています。
 公園地域の面積は、日高と十勝は約半々で分け合っています。「日高山脈」に「十勝」が入っていないからといって、日高の住人が独り占め意識を持つわけでもなし、十勝の住人が劣等感を持つわけでもないでしょう。
 ここで、仮に「十勝」の名称を付加して「日高山脈十勝襟裳国立公園」としたとすると、人は「十勝」の名について十勝の広い地域を想定するはずです。広尾海岸と札内川ピョータンの滝周辺の限定的地域を指して「十勝」と名づけてしまうのは無理があり適当とは思われません。
 そもそも、「日高山脈」の有する価値とは原始性と国際的国立公園資質といえるでしょう。広域的概念の「十勝」を併記することで、「日高山脈」のこれら原始性と国際的国立公園資質を損なうのではないかと危惧されます。
 また、環境省は、現行の国定公園より区域を拡大して指定する意向を公表しています。もし、拡大がなされたとしても、このことの意味を覆すことにはならないでしょう。
 このようなことから、当会では、「十勝」という名称を付加することは、認めるべきではないと考えております。

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 10:47Comments(0)日高山脈