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十勝自然保護協会 活動速報 › 外来種問題 › 生物多様性締約国会議開催と環境省の見識

2010年06月13日

生物多様性締約国会議開催と環境省の見識

 今年10月に生物多様性条約第10回締約国会議が名古屋で開催されます。しかし、本当にこの国がこの会議を開催するに値する国であるかということに疑念を抱かざるをえません。環境省の所有地である大雪山国立公園の十勝三股では外来種のカラマツの野生化が放置されているのです。当会がカラマツの駆除を求め2007年に下の要請文を環境大臣に提出したにもかかわらず、見てみ見ぬ振りをして放置しているのです。締約国会議開催にあたり、事の重大性を理解してもらうため、15日に北海道環境事務所へ出向くことにしました(十勝から札幌は遠いナー。国民にこんな苦労をかけていいのかい)。交渉の結果については、後日報告いたします。乞うご期待。

****************


2007年11月14日


環境大臣 鴨下一郎 様
環境省北海道地方環境事務所所長 様

十勝自然保護協会会長 安藤御史



環境省所管地における外来種駆除の要請


 一昨年の「外来生物法」の施行に伴い、貴省がセイヨウオオマルハナバチ等外来種の駆除に取り組まれていることに対し、自然保護NGOとしても喜ばしく思っております。
 さて、大雪山国立公園の十勝支庁管内北部に十勝三股というところがあります。ここは先年、貴省が「ふれあい自然塾」なる事業を展開するとの目的で林野庁から土地を購入したところです。
 この十勝三股には、過去に林野庁が植栽したカラマツが少なからずあります。これらのカラマツのなかは胸高直径が30cmに達しているものもあり、多くの種子を生産しています。カラマツの種子は風により周囲の荒地に運ばれて発芽し、すでに人間の背丈を越えるまでに生育しているものもあります(別添写真1、2)。
 この十勝三股から南へ20kmほどのところに黒石平というところがあります。ここも大雪山国立公園に含まれています。黒石平は50年ほど前、ダム建設にともない水力発電関係者の集落が形成されましたが、現在居住者はおりません。ここでもカラマツが植栽されました。成木となったカラマツから野球場跡地へ種子が散布され、生育したカラマツが人工林のようになりました(別添写真3)。
 このことは、十勝三股においてもこのまま放置すると、黒石平のような状態になる可能性が極めて高いことを示唆しています。
 いうまでもなくカラマツは北海道自生種ではなく、本州中部から木材生産のため持ち込まれた外来種です。放置し成木が多くなればなるほど、周辺の天然林への動物による種子散布の危険性が高まります。つまり、本来の森林生態系に取り返しがつかない改変が引き起こされることになります。
 このようなことを十分配慮され、貴職におかれては国立公園内の自らの所管地に外来種であるカラマツを放置することなく、速やかに駆除されますよう要請いたします。
 なお、先述の黒石平のカラマツは、地権者である電源開発株式会社が自然保護NGOの要請を受け、自然公園法さらには生物多様性条約を遵守する観点から既にカラマツの駆除を終えておりますことを申し添えておきます。



写真2.大雪山国立公園十勝三股(環境省所管地)で野生化するカラマツ




写真3.大雪山国立公園上士幌町黒石平で野球グランド跡地に繁茂するカラマツ。ただしこのカラマツは2007年春に「駆除」された。




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Posted by 十勝自然保護協会 at 10:26│Comments(0)外来種問題
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