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十勝自然保護協会 活動速報 › 外来種問題 › 生物多様性保全に対する環境省の意識レベル

2010年06月23日

生物多様性保全に対する環境省の意識レベル

 大雪山国立公園十勝三股の環境省所管地で野生化しているカラマツの駆除を求め、6月15日に札幌の北海道環境事務所へ行ってきました。申入れに参加したのは松田共同代表、川辺事務局長、大雪と石狩の自然を守る会の寺島代表、ナキウサギふぁんくらぶの市川代表。

 対応した国立公園・保全整備課長は、今年、三股の所管地の植生や生き物を調べ、これからの保全や活用について、地元の町・地域の方がたの意見を聞きたいと思っている。植生をどうしていくのが望ましいか合意形成を図りながら進めたい。時間を与えていただけるとありがたい、と弁明しました。10月の名古屋での生物多様性締約国会議までに十勝三股の環境省所管地のカラマツ駆除について態度を明らかにせよと迫りましたが、明確な意思を示しませんでした。

 「ふれあい自然塾」なる怪しげな事業をするといって、十勝三股の48ヘクタールが林野庁から環境省へ所管替えになったのは10年以上も前のこと。この時このふれあい自然塾を担当していたのが、現在、北海道環境事務所統括自然保護企画官をしている坂本真一さんでした。坂本さんは、北海道地方環境事務所の主催で5月22日に開催された「北海道の生物多様性フォーラム」のシンポジウム「生物多様性地域対話 in 北海道~市民・企業ができる生物多様性への取り組み~」のなかで「生物多様性政策とその動向」と題して話をしています。恐らく生物多様性保全のため、環境省はこんなことをやって努力しています、と語ったことでしょう。しかし、この坂本さん、自然保護NGOの 要請を受けた十勝三股のカラマツ駆除については、まったく取り組みをしていなかったのです。
 
 今月26日に、北大などの主催でシンポジウム「北方の文化と環境再生、生物多様性、北海道の環境政策」が開催されます。ここで生物多様性締約国会議に関わっている黒田大三郎環境省参与が「生物多様性の保全をめぐる国際的動向と日本の取組み」と題して講演をするそうです。十勝三股のカラマツ駆除について、当会は2007年に環境大臣宛に要請文を提出しましたが、このころ黒田さんは本省の幹部(自然環境局長か審議官)をしていましたので、この申入れのことは知っていたことでしょう。黒田さんは、かつて上士幌の大雪山国立公園管理事務所に勤務していましたので、十勝三股の事情をよく知る数少ない環境省の幹部でもありました。黒田さんは、26日の講演で生物多様性保全の意義について力説するのでしょうが、自分のところの所管地の外来種対応についても、きちんと態度を表明して欲しいものです。

 わざわざ札幌へ出向きましたが、期待は裏切られてしまいました(半分予想していましたが)。環境省は、生物多様性保全のため国民への啓発活動に取り組んでいるようですが、その前に必要なことは、自分のところの職員の意識改革への取り組みでしょう。この国の環境省の進化速度は極めて遅い、これが今回の交渉を通じて痛感したことでした。その意味でも、日本列島の自然環境保全は自然保護NGOの奮闘にかかっているといえましょう。


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Posted by 十勝自然保護協会 at 16:56│Comments(0)外来種問題
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