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2010年05月22日

サホロリゾートスキー場の今は

 3月2日の新聞に、サホロリゾートスキー場(以下、サホロスキー場と記す)の北斜面開発計画の記事が載った。地元新得の方がたが運営している加森観光と交渉して、住民との意見交換会を2回開かせた。いずれも新聞で報道されたので、スキーを趣味としている方は、驚きと期待をもって読まれた方も多いと思う。私は、ここ15年ほど年間40日くらいサホロスキー場に通ってスキーを楽しんでいるので、大いなる関心を持ってこの会に参加した。そこでサホロリゾート側の説明を聞いていて、開発計画と実態との差に大きな違和感を覚えたので、利用者の立場から、この計画に対する質問と意見をのべた。関心を持っておられる方々にこの問題を考える材料を提供する意味で、私の見るところを記したいと思う。
 バブル期にリゾート法(1987)に踊らされて、日本中にゴルフ場・スキー場・温泉付リゾートホテルなどが造成された。だが数年を経ずしてバブルが崩壊すると、経営難から、倒産・撤退・企業譲渡などで廃業した。大型のものでは公共リゾートとして各地に展開したグリーンピアや宮崎のシーガイアが記憶に残っていると思う。身近なところでは、糠平のスキー場がコクドの撤退で、存続が危ぶまれたが、地元の温泉経営者の努力と町の援助で何とか運営されているとか、あのオーストラリアのスキー客で賑わっていたニセコヴィレッジリゾートが売りに出され、マレーシアの大手建設コングロマリットのYTLに身売りした、など似た例は日本全土に見られる。こうゆう経済環境の中での今回の計画発表だということを念頭においておく必要がありそうである。
 さて、私から見ると、今年のサホロスキー場の運営は異常であった。大きなものを3点あげよう。まずオープン早々、スキー場の顔である第6ペアリフト(ゴンドラ乗り場の隣にある。このリフトかゴンドラに乗ることからスキーが始まる)が故障のため10日以上運休した。その理由はスキー客には知らされなかった。2点目は、今年のパンフレットには林間滑走可能地域が例年の3倍くらいに増やされていたので、心待ちにしていた客も多かったのだが、シーズン中滑走不能であった。理由は知らされなかったが、脇から聞いたところでは、林野庁に許可申請を出し忘れていたというお粗末なことだったらしい。3点目は、第4リフト(頂上近くまで行くリフト)が土日のみの運転、それも3月に入ると運休となった。シーズンは4か月余だから四分の一が運休となる。ホームページ上では雪崩の危険があるとのコメントだが、実態は故障。これも脇からの情報だが、修理代は3000万円とのこと。こうゆう中で、私もその一人である常連のスキー客は加森観光の運営の熱意が感じられなかった。リゾート地の最大の商品はサービス、それが品切れだったのだから。
 サホロスキー場の一般客の入り込み数は発表がないのでわからないが、肌で感ずるところでは非常に少ないといえる。一にクラブメッド、二に合宿、三に学校のスキー授業か。そのクラブメッドがルスツに進出を考えているとか。こんな状況の中で、加森は中国の資本と接触しているといううわさも聞こえてくる。
 加森は、近年一般日帰りスキー客より、長期滞在型の客が増えてきているので、欧米型の長期滞在可能な質の高いリゾート地にすることが求められている。そのために、北斜面の開発が必要であるという。因みに現在のスキー場面積は70ha、北斜面開発面積は約30ha。現在の面積の約半分が増えることになる。そこには大径木の美林がある。開発予定地内の樹木は約4万本で、そのうちのどれだけを伐らなければならないか検討中とのことだが、天然林は1本も伐らないが原則。どんな動物が生息しているか、調査は不十分。加森側は、希少種動物の営巣を確認した場合は全面開発は出来なくなるが、営巣に影響のない範囲での部分開発は可能といっている。
 私は、過去に何度も当該地域を滑ったことがあるが、急傾斜の深雪林間斜面で、現スキー場内の林間斜面とほぼ同じである。ということは、加森側のいう自然志向型のスキーヤーは、人工的な構造物を作らなくても、地域を開放するだけで、自分好みのスキーをするだろうと思う。
 今年の異常な状態をシーズン中に解消できなかった経営側が、相当な資本を投下しなければならない新規の開発計画を発表するというこの違和感を、今年のサホロを知っている人は解消できないだろうと思う。(N記)



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Posted by 十勝自然保護協会 at 17:41│Comments(0)サホロスキー場問題
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