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十勝自然保護協会 活動速報 › その他 › トムラウシ山の避難小屋問題で要望書を送付

2009年10月07日

トムラウシ山の避難小屋問題で要望書を送付

 新得町が環境省に対し、トムラウシ山に避難小屋を設置するよう要望しましたが、この問題で環境省に以下の要望書を送付しました。

********************


2009年10月6日

環境省北海道地方環境事務所長 様
十勝自然保護協会
会長 安藤 御史


トムラウシ山の避難小屋設置に関する要望書


 北海道新聞(9月15日付け)は、今年7月にトムラウシ山で9人が死亡した遭難事故を受け、新得町がトムラウシ山山頂から新得側登山口の間に避難小屋とトイレを設置することを求める整備提案書を提出したと報じた。
 今回の遭難者の死亡原因は暴風雨の中を行動したことに起因する低体温症であったが、この日の行動を中止していれば回避できた事故である。また最初の遭難者はトムラウシ山の手前で動けなくなったのであり、トムラウシ山に避難小屋があったとしても助からなかった可能性が高い。トムラウシでの遭難事故と同じ日に、美瑛岳でツアー登山に参加した女性も低体温症で亡くなったが、この方は避難小屋に運ばれたにも関わらず亡くなったのである。これらのことから、トムラウシ山に避難小屋があれば今回の事故が防げたとは考えられない。
 トムラウシ山の遭難事故によって、近年のツアー登山の実態や問題点が明らかになってきたが、遭難の陰には悪天であるにも関わらず予定通りの日程をこなそうとした無謀さや参加者の装備に問題があったことは否めない。トムラウシ山での遭難事故については、現在、山岳ガイド協会が事故調査特別委員会を設置して検証を行っており、トムラウシ山に避難小屋が必要かどうかについての判断は、委員会の報告を待って検討する必要がある。
 避難小屋の設置は、無謀なツアー登山を助長したり安易な登山者を増加させることにもつながりかねず、慎重な判断が求められる。
 以上の理由から、避難小屋の設置については、国立公園の自然環境保全の観点からも十分な検討をするよう要望する。


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Posted by 十勝自然保護協会 at 09:00│Comments(0)その他
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